言葉のチョイス|褒め上手になる保育士のテクニック

子どもたちを上手に褒めていますか?子どもにとって、「褒められる」という体験はとても大切なことです。しかし、「子どもたちについつい怒ってしまうことが多いなぁ」「褒めてあげるチャンスを逃しているかも」という保育士も少なくないはず。そこで今回は、褒め上手な保育士さんになるためのテクニックを紹介していきます。保育士として子どもたちを上手に褒めてあげて、子どもたちのやる気や自信につなげてあげましょう。

褒める言葉かけはとっても大切

子どもの成長にとって、「褒められる」ということはとても大切です。なぜなら、子どもは、褒められることで「自分は受け入れてもらえているんだ」と感じるようになるからです。

さらに、子どもが意欲的に色んなことにチャレンジすることにもつながります。 その事を踏まえ、保育士は、普段から意識して褒める言葉かけをしていき、子どもの前向きな姿勢を育ててあげましょう。

子どもを伸ばす魔法の褒め言葉「さしすせそ」と上手な褒め方のポイント

「褒めることは大切だけど、どうやって褒めたら良いのか分からない・・・。」という保育士さんには、とっておきのテクニック!

魔法の褒め言葉「さしすせそ」

それは、子どもを伸ばす魔法の褒め言葉「さしすせそ」です。

  • 『さ → さすがだね』
  • 『し → 上手だね 知らなかった』
  • 『す → すごいね 素敵だね 素晴らしい』
  • 『せ → 正解 成長したね センスがいいね』
  • 『そ → そうだね その通り』

この褒め言葉を自分の中で準備しておきましょう。最初は意識しないとなかなか言いにくいかもしれませんが、繰り返し使っていると、自然に「さしすせそ」の褒め言葉がでてくるようになりますよ!

上手な褒め方~3つのポイント~

上手な褒め方にも3つのポイントがあります。具体例と一緒に見ていきましょう。

  • 具体的な言葉で褒める→ (例)「○○くん、絵本のお片付けをしてくれてありがとう。キレイに並べるのが、とても上手だね。」
  • 結果だけでなく、過程や頑張りを褒める→ (例)「本番のかけっこ、元気いっぱい走れたね。いつも園庭でかけっこの練習頑張ってたもんね。○○くん、すごいね。」
  • 日常の当たり前や継続していることを褒める→ (例)「いつも自分のお洋服やタオルをキレイにたたんでいて素敵だね。○○ちゃん、お母さんみたいだね!」

褒め上手な保育士になるには、「さしすせそ」の褒め言葉と、この3つのポイントを押さえればバッチリです。

ついやってしまいがち?ダメな褒め方と気をつけたい言葉

保育士の中でも、褒めているつもりが、子どもたちにとって逆効果になる褒め方をしてしまっている人もいます。最後は、ついやってしまいがちな「ダメな褒め方」についても確認していきましょう。

ダメな褒め方の例

  • 他の子と比較して褒める →「○○くんより、上手だね」
  • 子どもを誘導、都合のいいように褒める →「○○やってくれて助かるなぁ」
  • わざとらしく、心では思ってないのに褒める →「上手だね」「すごいね」と何度も言う。
  • その時、その場で褒めない → 褒めるタイミングを逃さないことが大切。時間が経って褒められても子どもは覚えてないことも多い。

褒める言葉以外にも、子どもへの言葉かけで、好ましくない言葉

  • 脅し言葉 →「言うこと聞かないと○○だよ」
  • 乱暴な言葉 →「おい」「○○だろ」
  • 存在を否定する言葉 →「○○くんがいなかったら静かだね」
  • 外見に関する言葉 →「○○くんは大きいね」
  • 性別に関する言葉 →「男の子でしょ?それくらいで泣かない」

何気なく使っている言葉を少し意識してみると気付くことがでてくるかと思います。この機会にもう一度言葉の見直しも行っていきましょう。

褒め上手になるために気をつけるポイントはつかめましたか?「褒める言葉かけ」の大切さは分かっていても、日々の保育の中で余裕のない時は褒める言葉かけが出来ないこともありますよね。上手に褒めることが出来るようになると、保育士も子どもたちも自然と穏やかな気持ちでいられます。「さしすせそ」の褒め言葉と上手に褒める3つのポイントを意識して、褒め上手な保育士になりましょう。