実習ノートを書くときのポイント|ポジティブな書き方で印象が変わる

保育士になるために避けて通れないのが保育実習。そして実習の様子を記録に残す実習ノートです。実習ノートは保育士になってからも役立つので、ぜひ積極的に取り組みたいところですが、毎日の実習で疲れ果てた状態ではペンが進まないことも…。なんとか書き上げて提出しても、直される部分が多くて落ち込むことも少なくありません。直される理由の1つが言葉の選び方です。ポイントはポジティブな書き方。同じ内容でも書き方1つでかなり印象は変わりますよ。実習ノートの書き方で悩んでいる方へ。印象の良い書き方をご紹介します。

子どもが主体の中にも保育士の姿を含める

実習ノートを書くときに主体となるのは子どもです。例えば、室内でお絵描きの活動をしていたときに「楽しそうにお絵描きをしていた」では不十分。「自分で色を選びながら絵を描き、保育士に見てもらうことを喜んでいた」と書くと、子どもが楽しんでいる様子と共に、子どもの「見てもらいたい」という思いを保育士が汲み取っているという、保育の良い面が伝わってきます。

園ではおもちゃの取り合いなどでトラブルになることも少なくありません。そんな場合には、「おもちゃの取り合いで泣いてしまった子どもがいた」という一文では保育士の関わり方が見えてきません。そのトラブルに対して、保育士がどう対応したのか。そして保育士の対応によって、子どもの様子がどう変わったのかを書くようにしましょう。

実習ノートは子どもの様子、保育士の援助と欄が分かれているので、子どもの様子の欄には子どもの姿のみを書く人も少なくありません。しかし、保育士の関わりも含めないと本来の保育の場面が見えないことが多いのです。子どもの様子に対しての援助は保育士の援助欄に記入し、その援助の結果も必ず子どもの様子として書くようにしましょう。

子どもに対して「させた」ではなく「できるように援助をした」と書く

子供への援助

子どもへの援助の様子を書くときに、「○○させた」と記載すると、保育士が主体で保育をしているように感じてしまいます。例えば食事の様子で野菜が苦手な子どもに対して「野菜が苦手な子どもにも食べさせていた」と書くと、無理やり食べさせているように読みとれます。一場面だけを見ていると実際にそう見えてしまったのかもしれませんが、その前後には保育士の声掛けや対応があったはずです。
「苦手な野菜も少しでも食べられるように援助を行い、食べられたことを一緒に喜ぶことで次への自信につなげていた」と書くと、かなりポジティブな印象に変わります。

あくまでも保育園生活の主体は子どもです。保育士は生活面や育ちの援助をする存在という目で保育を見てみましょう。保育士が行っている子どもへの援助はなるべく細かく書くと、印象がアップしますよ。ただ、嘘を書く必要はありません。実際に保育士が子どもに対して、何かをさせていたように感じる場面があったならば、その保育の意図を尋ねてみてくださいね。

反省会でのアドバイスも実習ノートに含める

実習中は1日の最後に担当保育士との反省会を行います。実習での疲れもありますが、担当保育士から指導が受けられる貴重な時間です。保育中の疑問点や子どもとの関わり方の中で迷ったことなどは、反省会で遠慮なく尋ねましょう。保育士は経験も含めて適切なアドバイスをしてくれるはずです。また、保育士からも実習中の様子を見て指導を行います。

保育士から受けた指導は必ずメモを取りましょう。そして、実習ノートの文章の中に含めると指導をしっかりと聞いている、やる気のある実習生という印象を持ってもらえますよ。このような指導を受けたので、次はこのように子どもと関わっていきたい、と今度の姿勢も含めるとより良いですね。

保育実習は保育の現場が学べる貴重な時間です。実習ノートはその貴重な経験を記録として残すので、保育士になってから見返すと保育のヒントになることも盛りだくさん。また、保育士になってから、保育日誌や保育カリキュラムなどを作る勉強にもなります。ポイントは、子どもの姿と保育の良さが伝わる文章です。実習中に保育の良さを見つけることは、保育士になってから子どもの良い面を見つけることにもつながりますので、ぜひ意識してみてくださいね。