順番に子どもの名前を呼んで話を聞く
「先生、先生」と複数の子どもが呼んでいる時には、まずは1人の子どもにスポットを当てて話をしましょう。「〇〇くん、どうしたの?」とスポットを当てた子どもの話を聞きます。話を聞いている間は目を見ながら頷き、「そうだったんだね」や「頑張ったね」などその会話に適したコメントを一言伝えます。長い感想ややり取りではなく、先生がしっかりと話を聞いてくれた事で、子どもは満足します。
そして、話を聞き終わったら「今度は〇〇ちゃん、お話聞かせて」と他の子どもの名前を呼びます。順番に話を聞き、必ず話しかけて来ている子ども全員の名前を呼んであげてください。
「順番にお話してね。まずは〇〇くん。」と順番ということを子どもに伝えてから話をさせる方法もあります。しかし、順番に話すということに緊張して話をできなくなってしまう子どももいますので、自然な流れで保育士が順番に話せる様な雰囲気を作ってあげることがポイントです。
インタビューごっこで子どもが話をできる場を設ける
先ほどの自然な流れで話すという方法とは反対の方法です。話を聞いてもらいたい子どもがたくさんいる場合には、「ではみんなでインタビューごっこをしましょう」と言って1人ずつ前に出てもらって遊びに発展させてしまいましょう。玩具のマイクがあれば益々盛り上がりますね。
自分で話したいことがある子どもは皆の前で話してもらい、話す内容が分からなくなってしまった子どもには、保育士が「好きな食べ物は?」「好きな動物は?」などインタビューをして答えてもらいます。
保育士に話をするという状況とは少し違ってしまいますが、大勢の子どもに1度に話しかけられて対応できない!という時にはおすすめの方法です。なかなか自分の言葉で思いを伝えられないという子どもにとっても、皆の前に出て話をするということは良い経験となります。
インタビューという特別感が楽しい様で、繰り返すうちに子どもの方から「インタビューごっこしよう!」と言ってくれるようになるでしょう。
子ども同士の会話を繋ぐコツ
子ども達との会話は1対1で話を聞くことだけではありません。保育士は子ども同士の会話に発展する様な仲立ちをする役割もあるのです。
1人の子どもが保育士に好きな遊びやアニメの話をしてきたとしたら、保育士は話の内容を活かしながら周りの子どもに「〇〇ちゃんも、その遊び(アニメ)は好き?」と会話を繋いであげることで子ども同士への会話へと発展するのです。
初めは保育士に向けて話をしていた子どもも、徐々に友達との会話を楽しめる様になります。早い子どもですと1歳児の後半から、友達に話しかける姿が見られる様になりますよ。