公立保育所の保育士採用試験とは?
公立保育所は都道府県や市区町村などの地方自治体が運営していますので、そこで働く保育士も地方公務員となります。そのため、公立保育所で働くためには、各地方自治体が設定する公務員試験に合格する必要があります。
- 一次試験
- 一般教養と保育士の専門知識からなる筆記試験、作文など
- 二次試験
- 面接、適性試験、体力測定、実技など
- 三次試験
- 最終面接
各自治体によって試験内容は異なり、二次試験が最終試験となる自治体もあれば、二次試験で面接を行わずに三次試験で面接を行う場合もあります。
ただ一次試験に一般教養の筆記試験があることは、どの自治体でも共通でこの一次試験を通過しなければ二次試験に進むことができません。
また、二次試験の実技試験がない自治体もあれば、多くの実技試験を設定している自治体もあります。
公立保育所試験の一般教養、具体的な内容とは?
一般教養は他の職種(地方公務員)と同じ試験内容が設定されていることがほとんどです。試験のレベルとしては高校卒業程度か短大卒業程度で、一般知識と一般知能の分野から出題されます。
- 〇一般知識
- 政治・経済・国語・日本史・世界史・地理・数学・物理・科学・生物・地学・時事問題・文学史など
- 〇一般知能
- 文章理解(現代文と英文の長文読解)・判断推理(処理能力を見る問題)・数的推理(中高の数学程度)・資料解釈(統計グラフの読み取り)
一般知識は高校で習った授業内容を想像すると良いでしょう。一般知能は文章を読み解く力や数的処理能力が必要になります。自治体によって設定されている内容に違いがありますので、必ず受験を希望する自治体の情報を確認してください。
例えば、千葉県市川市の平成27年度保育士採用試験での一般教養出題内容は、文章読解能力、数的能力、推理判断能力、人文・社会、自然に関する一般知識、基礎英語とされています。
横浜市の平成28年度保育士採用試験での一般教養出題内容は、短大卒業程度の一般知識として、国語、社会、英語、数学、理科、一般事情など。一般知能として文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈などとされています。
自治体によっては保育士を採用しない年もありますので、事前の確認が必要です。
公立保育所試験の実技、具体的な内容とは?
公立保育所の二次試験で行われることの多い実技試験には、ピアノ演奏や弾き語り、絵本の読み聞かせや手遊び、造形表現などがあり各自治体によって試験内容は異なります。
ピアノ演奏では、事前に課題曲を指定される場合と、自分で自由に曲を選ぶ場合、そして試験会場で楽譜を渡されて初見で演奏する場合とがあります。また、子どもがいると想定してピアノの弾き語りをするという試験もあります。弾き語りの時には実際に子どもがいるという想定ですので、歌いやすい速度で楽しみながら弾きましょう。
絵本の読み聞かせや手遊びも、課題絵本を事前に指定される場合と自分で選ぶ場合とがあります。子どもが実際にいることを想像しながら聞こえやすい声のボリュームで読みましょう。緊張すると読む速度が速くなってしまうので、ゆっくりと読むことを心掛けると良いですね。
造形表現の試験では、絵画と製作などがあります。明るい色を使うように工夫したり、時間内に完成できるように意識しましょう。芸術性を問う試験というよりは、保育士の適性を見る試験です。保育士として子どもに見せたいと思えるものを意識してみてくださいね。
私立保育所の試験内容とは?
私立保育所では面接の他に、一般知識や保育知識の筆記試験。実技試験、作文などの試験があります。一般知識の筆記試験で多いのが、漢字の読み書きなど保育の中で必要となる知識です。時事問題が出題される場合もあります。保育知識では、子どもの育ちや発達に合わせた保育の内容、子どもの健康についてなどが出題されます。
実技試験では、ピアノ演奏や弾き語り、体操や造形表現などがあります。また、実際に保育に入る半日実習や1日実習が試験内容に含まれている場合もあります。
試験を受ける保育園の特色を事前に知り、その特色に合った言葉掛けや子どもとの関りを行うことで、面接官への印象が良くなりますよ。
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