主任保育士の役割と仕事内容
主任保育士は、一言で言うと保育現場の責任者です。保育園全体の責任者はもちろん園長ですが、園長は運営に専念し保育に入らないという園も少なくありません。
その分、主任保育士は保育の現場全体を把握し、保育士に適切な指導を行ったり、保育士が困っているような場面では、子どもの保育や保護者対応の手助けもします。保育士同士が良い関係を築き仕事ができるように、時には保育士同士の間に入り関係作りのサポートをすることもあります。
シフトの調整を行い、保育士の足りない時間帯に保育に入ることも主任の仕事です。
また、園長と一般の保育士との懸け橋になるのも主任保育士。一般の保育士にとって園長は経営者であり距離を感じることも多いものです。主任保育士にならば悩みを相談したり、自分の意見を素直に言うことができるという人も少なくありません。
保育士の声を聞き、園長に伝える。そして園長からの伝達や指導を保育士に伝える。こうして主任保育士が間に入ることで、保育園の運営が円滑に行われるのです。
保育士が安心して保育ができるように常に現場を見守り、園長との橋渡しをする。主任保育士にはそんな役割があります。
保育士の主任手当はどれぐらい?
主任保育士には一般の保育士とは違った仕事内容や責任があります。その分、役職に支払われる手当として、ほとんどの保育園では主任手当が支給されます。
主任手当は、1か月の給与に3万円から5万円付与される場合が多いのですが、明確な額は決められていません。園によっては経験年数も考慮して、主任手当も含め30万円以上の月給を設定している場合もありますし、反対に主任手当を含めても20万円前後という園もあります。
地域や保育園の設定額によって大きく収入の差があることが現状です。
主任保育士の仕事量は?責任の重さを感じる仕事?
保育士は一般職であっても、子どもの命を預かる責任の重さを感じる仕事です。しかし主任保育士はそれに加えて、保育士をまとめ、園の円滑な運営を手助けするという責任も担います。
クラスを持つことはほとんどありませんが、どのクラスに入っても即座に保育ができるスキルも必要です。そういった面では、全てのクラスの子どもと保護者の様子を把握しなくてはなりませんね。
お便りや書類のチェック、シフトの作成、園の運営に関する書類作成なども行います。しかし、急に呼ばれてサポートに入ったり、トラブル解決のために時間を設けることもあるので、自分の仕事は基本的に後回しになります。その結果、仕事が終わらずに残業が増えることも…。
この様に、一般の保育士以上に仕事量が多く、責任の重さを感じる主任保育士ですが、一般の保育士とは違ったやりがいも生まれます。
保育士にとっては、主任保育士は憧れの的であり頼れる存在です。自分が指導してきた保育士が活き活きと働き、立派に保育をしている姿が見られることは、主任保育士にとって大きなやりがいにつながりますよ。