まずは自分の気持ちと向き合う
成長の1つ、集団生活を学んでいる途中であると頭では理解していても、保育士だって人間です。理由が分からずに泣き続ける子どもや何度言っても話を聞いてくれない子どもに対して、イライラすることだってあります。
ただ、保育士はそのイライラを表に出さずにどれだけ冷静に子どもと向き合うことができるかという手腕が問われます。そのためには、まずは自分の気持ちを落ち着かせる必要がありますね。
子どもから一度離れてみる
思い通りにならずに泣いている子どもには、保育士が何を言っても耳に入りません。なんとか子どもの気持ちを聞き出そう、泣き止めるように対応しなければと焦れば焦るほど、子どもへの話し方も強くなり子どもは益々泣くという悪循環に…。
何度声を掛けても子どもが静かにならないという時も同じです。保育士が大声を張り上げても子どもの耳には入りません。
そんな時には、怪我に繋がらないように安全な環境を整えた上で、一度子どもから離れてみましょう。
一度離れることで冷静に子どもを見られるようになりますし、自分の気持ちも落ち着かせることができます。泣いている子どもにとっても、保育士が傍を離れるという状況の変化に気持ちが落ち着く場合もあります。
自分の気持ちが落ち着いたら子どもに寄り添い、そっと話しかけてあげてくださいね。穏やかに話しかけることで子どもも安心して、保育士と向き合うことができますよ。
子どもが話を聞いてくれないという時にも、一度子どもから離れ子どもが自分で気付くまで待つという方法もおすすめです。
子どもの言葉を真剣にとらえすぎない
子どもと真剣に向き合うことは、保育士にとって大切です。
しかし、子どもの言葉を全て間に受けて対応することはおすすめしません。
子どもは、保育士に話を聞いてもらい「うんうん、そうだったんだね」と相づちを打ち同調してもらうだけでも満足することがあるからです。子どもが話すこと全てに真剣に答えていると、子どもも息が詰まりますし保育士も疲れてしまいます。
ですが、子どもが真剣に話を聞いてもらいたい、疑問に答えてもらいたいという時にはしっかりと対応することが重要です。
子どもが汚い言葉を使った時も同じです。友達を傷つけるような言葉を使った時には、真剣に話さなければなりませんが、そうでなければ「先生はそうゆう言葉は好きじゃないな」と言って流してしまいましょう。
子どもはある時期になると、汚い言葉を使って相手の反応を見ることを楽しむようになります。友達同士で言い合ってはしゃぐことも…。
その都度、真剣に注意をしていると、なかなか止めない状況にイライラが募ります。そういう時期ですので、ある程度は目をつむることも必要です。
イライラした時こそ笑顔を作る
子どもにイライラした時こそ、一つ深呼吸をして笑顔を作ってみましょう。
作り笑顔でも大丈夫。無理にでも笑顔を作ってみると自分の気持ちが落ち着き冷静になれます。保育士だって子どもにイライラすることはありますが、保育士としては子どもの前で、そのイライラを表情や態度に表す訳にはいきません。
もちろん、怪我に繋がるような状況や命の危険があるような状況の時には、すぐに子どもを止めて笑顔を封印して真剣に伝える必要があります。
そうでなければ、笑顔で気持ちを落ち着けてから子どもに伝えたいことをゆっくりと話してあげてください。感情で話をするよりも意外と子どもに伝わりますよ。笑顔は保育士の武器です。自分のイライラが表に出そうになった時には、「とりあえず笑顔」と心の中でつぶやいてみてくださいね。