保育園に子どもを預ける保護者のお迎え時間は、勤務時間によって様々です。事前に勤務時間の届け出をしてもらい、おおよそのお迎え時間は決まっています。しかし実際には、仕事が終わってもなかなかお迎えに来なかったり、お迎え途中にお買い物をしてきたりと、保育士を困らせる保護者も多いよう。そんな時、どう対応していけばいいのでしょうか。
お迎えを楽しみにしている子どもの気持ち
保育園生活の中で、子どもが一番楽しみにしているのはお迎え時間。
保育園が大好きな子どもも、やっぱりお父さんお母さんが一番好き。
「○○くんが帰ったからそろそろ僕のお母さんも来るよ。」
「鐘がなったらお父さんがお迎えに来る。」
などと、時計を読むことができない子ども達も、1日の流れの中でお迎えの時間を気にしているので、待っていたお父さんお母さんのお迎えの瞬間は、子どもにとってほっとする、そして愛情を確認できる瞬間なのです。
そんな中、いつもよりもお迎え時間が遅くなると、子どもはとても不安になります。
お迎え時には、「お母さんが来てうれしいね。」「お迎えに来たらこのおもちゃを見せたかったのよね。」など、子どもの気持ちを代弁して寄り添いながら、保護者に速やかにお迎えに来ることの大切さを伝えていきましょう。
ルーズな保護者はクレーマーが多い!?
保護者とは日頃からコミュニケーションを取っていたはずだったけれど、届け出の時間より、お迎えが遅い日が続くと困ってしまいますね。
時間にルーズな保護者は、提出物や子育て全般にもルーズな面があるよで、保育士から注意をされると、頭ごなしに言われたと捉えて、保育園へのクレームに発展することも……。
一度崩れた保護者との信頼関係を立て直すのは、とても難しいものです。
日頃から、送り迎えの時には積極的に声をかけて、日々のちょっとしたエピソードを伝えていきましょう。
「保育士さんは私を理解してくれる。」そう思ってもらえるように信頼関係を築いていくことで、お迎え時間のことについてもきちんと守ってくれるようになるでしょう。
信頼関係が築けたら、時には毅然とした態度で
保護者と信頼関係を築こうと必死になるあまり、友達感覚になり、気付いた時には言いたいことがはっきり言えなくなっていた。
これは、新米保育士が陥りやすい悪いパターンです。
一度友達感覚になってしまうと、元に戻そうとするのは至難の業であり、保育士と保護者、この関係を忘れずに節度を持って接していきたいものですね。
信頼関係が築けてきたなと感じたら、毅然とした態度で伝えることも必要です。
子どもの、早くお父さんお母さんに会いたい、という気持ちを一番に受け止めながら、保護者に速やかにお迎えに来てほしいと伝えれば、きっと想いは伝わるはずですよ。
お迎え時間が遅い保護者との信頼関係は、1日で築けるものではありません。
日々のあいさつや、ちょっとした声掛けの積み重ねで、保護者の協力に変化が出てくるものです。
保護者との良い信頼関係は、子どもの心のケアにも繋がっていきます。明日からの保育に、是非、実践してみてくださいね。