保育士資格を取得したからと言って、他の経験豊富な保育士と肩を並べて働く事は難しい事でしょう。現場の先輩保育士もそれは十分理解しているのですが、新人保育士として学んでほしい事というものは存在しています。今回は1年目の保育士が学ぶべき事柄について説明していきたいと思います。
自分の立ち位置の把握
保育園で採用をもらい、ほっと一息!…なんて間もなく研修・新年度がやってきますので1年目の方は、本当に学ぶことがたくさんありますよね。
だんだんと忙しくなるその前に、自分の立ち位置を明確にしておきましょう。
一年目で主担任になる方もいれば、副担任・フリー担当など着く業務は様々。まずは、自分の就いた業務の把握に専念することが一番大切なことです。
次に、「初めての保育園」はあなただけでないという事を覚えておきましょう。入園してくる子ども・保護者の方にとっても「初めての保育園」です。ドキドキ緊張しているのはみんな同じです。その不安を取り除いて保育園生活を安心してもらう事が保育士の仕事です。
子どもや保護者など一年目など関係なく、担任の先生を選ぶことが出来ず、ベテランの先生も一年目も同じ「先生」なのです。プレッシャーを感じてしまうかもしれませんが、『一生懸命』はみんなに伝わるものです。
一年目は全てが初めて。上手くいくことも、いかない事もたくさん体験・経験していきましょう。
先輩の心を動かす保育士1年目の特権とは?
先輩保育士をよく観察し、真似をするところからスタート
保育士となったからには自分の中で「理想の保育」というものが明確にあるでしょう。
だからと言って就職後、これまでの園の流れを無視して自分の理想とする保育を行っていると、先輩や上司、保護者からクレームがついてしまう事もあるかも知れません。
1年目の保育士に求められるものは「観察眼」。一緒に組んでいる先輩保育士の子どもとの接し方、保護者対応、職員同士のやりとり等をしっかり観察する必要があります。自分の中の「理想の保育」は少しの間、我慢。
まずは先輩の真似をするところからスタートさせ、保育士として認められるようになってから、少しずつ自分のやりたい事を提案してみると良いでしょう。
先輩保育士の仕事を積極的に引き受ける
他の保育士が制作しているものを積極的にお手伝いさせてもらいましょう。
一見雑用のように思いがちかも知れませんが、保育士の場合は雑用も自分自身の保育技術のアップにつながる可能性も高く、今後、自分で制作物を考えるようになった時、過去に手伝った仕事がヒントになる事だって十分あり得ます。
言葉で教わる事だけが「学び」ではありません。
実際に作業を手伝い、体験する事で、感性が磨かれ「学び」につながるという事を忘れず、どんな仕事も積極的に引き受けたり、お手伝いをさせてもらったりすると良いでしょう。
経験豊かな先輩保育士の手伝いをさせてもらうだけでも、きっと勉強になるはずです。
行事の流れを理解する
保育園にとっては運動会やお遊戯会といった大きなイベントの他に、クリスマス会や誕生会等の園の中で行う行事はたくさんあり、1年目の保育士は行事の流れはわからなくて仕方ありません。
しかし保育園としても新人保育士にあれこれ教えてくれる先輩保育士を一人配置する余裕は当然ありません。
そのため保育士1年目であっても、初めての行事を経験しながら、自分で理解していくしかないのです。他の保育士が忙しそうにしているのに「何をしていいかわからない」と言って、ぶらぶらしているようでは困りますよね。
周囲の状況を観察しながら、自分で出来る事探しをするようにしましょう。
また、行事を理解していく上でおすすめの方法としては、1年間の行事の流れを指導案と共に、保管しておく事です。ただファイリングするだけでなく、他の保育士がどんな動きをしていたか、自分はどの係で何をしたか、先輩保育士や上司から指導された場合はその内容をメモ程度に書き込んでおくのです。
そうしておく事で、次に同じ行事を行う際に事前学習ができます。行事全体と自分の動きもイメージしやすく、前回よりも効率よく動く事が出来るでしょう。
保育士の仕事に向き不向きあり!?理想と現実のギャップはどこで起きる?≫
保育士の場合は親切に1から10まで仕事内容を説明される事はほとんどありません。そのため自ら学び、体験し、実践していくような人材が求められます。先輩保育士をしっかり観察しつつ、いいなと思う部分は自分でも積極的に取り入れる等して、理想とする保育士像に一歩一歩近づいていきましょう。