保育士にとって保護者との信頼関係の構築は子どもとの関係づくりと同じくらい大切な事。受け入れ時やお迎え時、何気ない会話を通してコミュニケーションを図る事は大切な事ですが、最低限のルールは存在しています。どんな事に気を付けたら良いかを具体的にお伝えします。
あくまでも保護者であって友達ではない
これは当たり前の事かも知れませんが、敬語は徹底してください。
保護者と親しくなるにつれ、言葉遣いや表現がくだけ、まるで友達のようになってしまう保育士もいるようです。仲良く話をしている事は良いのですが、保育士と子どもの保護者であって友人同士ではありません。
親しくなるにつれ、無理難題を押し付けてくる保護者もいます。
「〇〇先生は私の頼みをなんでも聞いてくれる」と思われてしまったら最後、その情報は他の保護者にも知れ渡り、取り返しのつかない事態となる事も考えられます。
保護者との間には必ず一線を引いてお互いにそれ以上は踏み込まない、踏み込まれないようにしましょう。
子どもを呼び捨てにしたり、あだ名で呼んだりしない
普段は親しみを込めて子どもをあだ名で呼んだり、呼び捨てにして読んだりする事もあるかも知れませんが、保護者との会話の時には子どもを〇〇ちゃん、〇○くんと呼ぶようにしましょう。
保育士にとってはたくさんいる子どもの一人かも知れませんが、保護者にとっては大切な我が子です。そんな我が子が他人から呼び捨てにされたり、あだ名で馴れ馴れしく呼ばれたりしている事がわかった時、気分を害してしまう保護者も少なからず存在します。
保護者に余計な不信感を与えないよう、受け入れ時やお迎え時の何気ない会話の際にも敬称をつける事を徹底しましょう。
会話の中ではリフレーミングを心がける
リフレーミングとは短所を長所に言い換える技法。
例えば「落ち着きがない」は「活発」、「乱暴」は「物怖じしない」と言い換えられます。保護者が「この子は少し落ち着きがないから…」と言ったからと言って、「そうですね。」とは決して言ってはいけません。
必ず、リフレーミングして「確かに他の子に比べてとても活発ですよね。」等と言い換えてあげましょう。
しかし他の子にケガをさせてしまう等のトラブルがあり、それを保護者に伝えなくてはいけない時もあります。事実のみを伝えると保護者のショックも大きいので、マイナスの事を伝えなくてはいけない時はその子の良い所も一緒に伝えてあげるようにしましょう。
信頼関係を構築する上で会話はとても重要です。しかしむやみやたらにおしゃべりをしたらいいという訳でもありません。保育士は保護者からも常に「先生」として見られている事を肝に銘じつつ、緊張感を持って保護者と接するようにしてくださいね。