保育園のお迎え時、自分の子どもを怒鳴りつける保護者。他の子どもへの影響も少なからずあるので、やめてもらいたいと思いますが、それをどのように伝えたらいいか悩んでしまいますよね。そこで保護者に嫌な思いをさせず、怒鳴る事をやめさせる対応について考えてみましょう。
子どもを怒鳴る事=誰か助けて!という保護者の心の叫び
保護者も人間ですので仕事や子育てで多くのストレスを背負っています。
今日は仕事で遅くなってしまったから、早く帰ってスーパーで買い物をして、急いで夕飯準備しないと…。そんな時、子どもがすぐに帰り支度をしない、もたもたして行動が遅い等、ちょっとした子どもの行動でストレスが爆発してしまうのかも知れません。
まずは保護者の思いを理解してあげましょう。
怒鳴っている保護者も決して良い気持ちで怒鳴っている訳ではなく、思い通りに行動してくれない子どもにイライラしつつ、怒鳴っている自分を責め、それがストレスとなってまた怒鳴るという悪循環を生み出しています。
保護者が子どもを感情的に怒鳴り、イライラしているなと感じたら迷わずかけよってあげましょう。
何気ない会話を通じて保護者の状況を理解する
次になぜイライラしているのかをさりげなく探ってみましょう。
「最近お仕事忙しそうですね」「これから晩御飯の準備ですか?」「お母さんいつもおしゃれですよね」等、なんでもいいです。
まずは保護者がハッと我に返る事が出来ればそれで充分です。ただし、普段から保護者とのコミュニケーションをとっていなければ警戒されてしまい、逆効果になってしまいます。
何気ない会話をすすめていく上で、子どもを怒鳴る原因が見えてくるでしょう。
「今日は時間がないのに…」「最近いつも言う事を聞かず、イライラしている」「自分の体調が悪くて…」直接これが原因ですとは言わなくても、会話の流れや保護者の表情から原因は見えてくるものです。
話を聞く時は出来る限り傾聴する姿勢でいる事、そして保護者の感情に共感する事を心がけましょう。
子どもの気持ち、保護者の気持ちを代弁する
保護者がイライラしている原因がわかったら、今度は子どもの様子を探りましょう。
明らかに子どもが悪いケースでは子どもに保護者の気持ちを伝え、子どもが謝ろうという気持ちになるよう対応します。
帰宅準備が進まない子どもに関しては子どもなりの理由が存在しているので、こちらもまずは理由探しです。その後、保育士が間に入りお互いの気持ちを代弁してあげて下さい。
保護者には子どもが言う事を聞かない理由を教えてあげ、子どもに対し、適切な対応をとる事ができるようそばで援助します。
子どもには「お母さんね、今日は具合が悪いから〇〇ちゃんお家でたくさんお手伝いしてあげてね。」「今日はお買い物行くって言ってるよ。先生も手伝うから急いで帰る準備しようね。」等とお母さんの気持ちを優しく代弁してあげましょう。
子どもが楽しく過ごす保育園。そんな場所で他人の怒鳴り声を聞いて気分が良い人はいません。しかし怒鳴っている当の本人も実はいっぱいいっぱいなのです。怒鳴り声は保護者からのSOS。注意するのではなく、原因を突き止め、怒鳴らずに済む方法をさりげなく教えてあげて下さいね。