自分のことが色々出来るようになってくると、周りの子の事にも目が行くようになってきます。目が行き過ぎてやり過ぎてしまう、自分の事がまだ終わってないのに友だちのお世話を焼いてしまう・・・なんて姿も見られるでしょう。今回は、そんなお世話好きの子どもたちの配慮の仕方を考えていきたいと思います。
感謝の気持ちで認めること
一人遊びに没頭する時期を超えた二歳前後から周りのことに興味を示し、普段の生活の様子を再現して遊びだす時期に来ると子どもたちはごっこ遊びを楽しみ始めます。
女の子は特に好きですよね。
赤ちゃん人形を使って気分はお母さんになったり、時には保育園の先生になってみたり・・・。それを現実の世界で友だちを相手にする子がいます。
いわゆる「お世話好きの子」です。
この行為は、その子の善意からくるものだと思います。でも、なんでもかんでも全部やってあげることがいいことばかりとは限りません。一人ひとりのペースでいいので、最後まで自分の力でやり遂げることがその子にとって大切なことだったりします。
子どもは、>b<「やってあげる!」=いいことをしている気持ち!と、思い動いているはずですので、無下に扱うこともできません。だからこそ、保育士がやりとりを観察してうまく介入していくことが必要となります。
例えば、ボタンを上手くはめられない子のボタンを全部やってしまう前に、半分はめてあげたくらいのタイミングで「手伝ってくれてありがとう。次は○○ちゃんが自分でやってみるから、応援してあげてね。」など、声をかけてあげて下さい。
ポイントはまず感謝です。
そして、次に他の方法でも友だちの力になることが出来ることを知らせます。そうするとまだやってあげたいのに・・・という気持ちを汲むことも出来ますね。
相手の反応に気付く促しを
お世話好きの子がよくやってしまうのが、「やり過ぎる」ことですね。
相手がその子の手伝いを煩わしく思っていたとしても、気付かずにお世話することに没頭してしまうことがあります。
「お世話をする」ということは、それもまた人との関わり方を学ぶいい機会となります。人形相手に自分の都合よくなんでも出来るわけではありません。でも、そこはまだ子ども。同じようにやってしまいがちです。
そういう時は、相手の表情を見るよう声をかけてみて下さい。相手の表情を見て、自分で「気付く、感じる」ことが大切なのです。
人の気持ちは表情にも出ますよね。言葉にしなくても見て解かることもあります。それは読み取る力。
喜んでいるかな?悲しんでいるかな?困っていないかな?など、自分で自分の行為がどのくらいで相手を喜ばせたり、困らせたりするか考えたり感じたりしながら、「誰かの力になりたい。」この気持ちを育んでいけるといいですね。
服の着脱・服のたたみ方など自分が教えてもらってきたことを、誰かにやってあげたい!という気持ちは大切なことです。ですが、やり過ぎてしまうと、お世話をやってもらえると思い待っている子どもも中にはいます。お互いの成長の為にも、きちんと言葉がけを行っていきましょう。