保育園の親子遠足は、子ども達が楽しみにしている大きな行事の一つです。遠方に親子遠足を設定している保育園や、平日に親子遠足を設定する保育園も多いようです。その親子遠足に保護者が欠席する場合、園として子どもを連れて行く?どう対応する?とても難しい問題です。
まずは保護者の協力を求めたい
親子遠足の日にどうしても仕事を休めないという保護者がいた場合、園としてはどのように対応すればいいのでしょうか。
身近に祖父母などが住んでおり、協力を得られる場合には変わりに親子遠足に参加してもらうことが出来ますが、もし周りの協力が無かったら……。実際、仕事のために親子遠足に行けないという場合でも、保育園では預かりを行わず、欠席をお願いしている園も多いようです。
親子遠足当日は保育士も同行するため、保育士が不足するという理由からです。仕事に行くから休めないという理由を受け入れてしまうと、他にも大勢の人がそのような理由で預かりを希望する人が増え、ますます保育士が必要になってしまいます。
親子遠足はおそらく年に1度という保育園が多いと思いますので、楽しみにしている子どものためにも仕事を休んでもらうことが出来ないか協力を求めたいところです。
保育園として子どもだけを連れて行く方針のところは、子どもの心に配慮をして、一対一で保育士が保護者代わりになってあげたいですね。
仕事に行くのに預かってもらえない?
平日でも祝日でも土日でも、仕事の人はいます。保育園は保育に必要な子どもが通所する児童福祉施設。親子遠足を設定した日が平日であっても、土曜日であっても仕事を休めない人がいるのも現実なのです。
保育園で働く保育士としては、年に1度しかない機会なのだからどうにかして休み、親子遠足に来てほしいと思いますよね。他の行事は保護者が仕事でも、保育士が何とか対応することはできますが、親子遠足だけは親の代わりになれない……、そう思うのではないでしょうか。
一方、保護者の視点からは見方が当然異なります。仕事に代わりがいない、前もって計画出来る仕事内容ではない、協力者がいない等。保育が必要、すなわち保育に欠けるから保育所に預けているのに、仕事で行事に参加出来ないと預かってもらえないなんておかしい。
そんな声が聞こえてきそうです。突き詰めていくと、保育士不足が解消されればもしかして……などと保育に関する課題は山積みでしょう。
親子遠足に保護者が欠席する場合の子どもへの対応は、結局のところ保育園の方針によってだいぶ異なるでしょう。子どもだけでも連れていける場合は、寂しい気持ちにならないように一対一での対応を。子どもや保護者の気持ちに寄り添えば寄り添うほど頭を抱えてしまう問題が多い保育現場。それでもなお、常に子どもの最善の利益を考える保育士でありたいですね。