先生に注意され泣いている子ども、言葉掛けしてもいいの?

2017/08/01

園庭で泣いている子ども。どうやら子どもが先生に何か注意をされたようです。そんな時、声を掛けてもいいのか、そっとした方がいいのか悩むところですよね。ついかわいそうになってすぐに声を掛けたくなりますが、ちょっと待って。注意の効果が半減どころか、全く無くなってしまうこともあるのですよ。

注意した職員の言葉の意味を履き違うと大変な事に

他の職員が子どもに注意をしている場面を、自分が見ていた場合は、どのような理由でその子が注意をされたのかわかることも多いので、状況によっては優しく声掛けをするようにします。

例えばお友達を叩いてしまって注意されている子どもには、「お友達を叩くのは、いけないことだよね。」等、注意されたことをそのままリピートするように伝えることは問題ないでしょう。

しかし、どのような背景で注意されたのかわからないのに、「あの先生はあんなキツイ注意の仕方をして!私が声を掛けてあげよう。」など、考えなしに声を掛けるのは禁物。

注意されたその時だけでなく、この1か月の子どもの様子1週間の様子、そして昨日あった出来事……。保育士は縦のラインを考えながら注意をしています。またそこにいたお友達との関係、つまり横のラインも併せて考えます。

今までの生活で、何度も注意をしているから今日は特に厳しくしているということもあるので、むやみに声掛けするのは逆効果になりますよ。

自分が担任している子どもが他の先生に注意をされていた時は

担任を持っていると、自分のクラスの子ども達は、愛着が沸いて本当にかわいい存在!保育園では早番遅番時など、クラス担任以外が子どもを保育する機会も多いでしょう。

そのような時間に、他の先生が自分の担任している子どもを注意していると、うちの子が!という気持ちになり、ついどうしましたか?と途中で声を掛けたくなってしまいがち。

でも、そのような行動は、子どもが今、何を叱られているのかがわからなくなり、子どもが同じ行動を繰り返す要因に。担任が助けてくれたという誤った解釈をしてしまい、その場の効果を無くしてしまうこともあります。せっかく指導してくれていた先生と、その子の信頼関係をも崩してしまうかもしれないのです。

他の先生が注意し終えたタイミングで、その時の状況を聞き、声掛けの仕方を考えたいですね。



泣いている子どもにはついすぐに声を掛けたくなるものですが、それは誰にでも出来ること。専門職の保育士としてはもう一歩踏み込んだ声掛けをしていきたいところです。「その子どもの周りを取り巻く環境を含めた、先生の指導の意図」を理解してから声を掛けるようにしていきましょう。

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