保育士資格以外にも、近年保育業界に有効な資格が増えてきました。より多様性のある保育へ対応するために定められた専門的な資格が多いのが特徴です。 既に保育士資格を持っている方が取得しておけば、保育に対してさらなる幅が広がる他に活躍できるステージも広がってきます。
目次
ベビーシッターについて
ベビーシッターのお仕事
ベビーシッターとは、保育施設ではなく、保育依頼者の家に直接出向き保育を行ないます。
子どもたちが普段過ごしている「お家」という環境のなかで保育が行えるので 子ども達との距離も近くより家庭的な保育をおこなえます。
また保育以外にも保育園や幼稚園などの送迎、習い事などの付き添を行うこともあります。
ベビーシッターは資格がなくても就業できる仕事ですが、安全性や保育の専門性、また依頼者への信頼を考え、社団法人全国ベビーシッター協会が民間の資格認定試験を実施しています。
ベビーシッターの資格取得
ただし、この資格は、「既にベビーシッターとして働いている人の為の能力認定資格」という意味合いが大きいため、受験資格は
「18歳以上」
「ベビーシッター協会主催の2つの研修を受講済みであること」
「一定期間ベビーシッターの実務経験があること」
の3つが必要となります。
この資格を取得すると、ベビーシッターとしての能力を認められるだけでなく、認定ベビーシッターとして、主催である 「公益社団法人 全国保育サービス協会」に登録され、5年後に更新(更新後は有効期間の限りは無し)という形となります。
合格率は90%程度となっており、非常に合格率の高い資格となっています。
ベビーシッターの魅力
保育士と違い、主に子どもと1対1となって保育するベビーシッター。
通常の保育園ではできない、子どもとの距離の近い質の高い保育や家庭環境や場面ごとに合せた柔軟で家庭的な保育を行えることが 魅力となっています!
また子どもと1対1で向き合うので、職場での同僚などへの人間関係を気にせず働くことができます。
しかしそのために、同業のベビーシッターと関わる機会が少なく、 情報交換がしにくいといった面があります。
求められるものが多様化している昨今の保育に対応するには、ベビーシッターとして常に勉強し続け、子どもたちを温かく接することのできる方が向いている職業といえます。
チャイルドマインダーとは?
チャイルドマインダーとベビーシッターの違い
最近はこの資格も保育業界で注目されるようになりました。
民間資格でありながら、保育士とに並ぶほど保育業界の中では人気のチャイルドマインダー。少人数保育のスペシャリストとして位置づけられているこの仕事は、「0~12歳まで子どもが対象の少人数制保育で、一度に1~4人まで対応可能な少人数対応の保育」となります。
ベビーシッターとの違いをあげると、ベビーシッターは所属した会社より派遣され、各家に向かうことがほとんどですが、
チャイルドマインダーは個人事業主として自宅開業する方も多く、ベビーシッターよりも長期的・継続的に子どもたちに教育・保育を行ないます。「子どものお世話をする」感覚の強いのがベビーシッターであり、より保護者に 近い存在としてその家庭の教育方針を加味しながら、保育だけでなく教育・健康面でのサポートも担うのがチャイルドマインダーです。
チャイルドマインダーの資格
チャイルドマインダーはの認定試験は複数の団体がそれぞれの独自の民間資格を打ち出しています。
内容よりは、資格取得の費用や資格取得後のサポートなどが各団体につきそれぞれ変わってきますので、自分にあった団体の資格を受験するのがよいでしょう。
団体のほとんどは資格取得後にお仕事紹介のサポートを行なってくれます。
需要の伸びと比較して、認知度やチャイルドマインダー人口はまだまだ低く、一般の求人媒体では求人の取り扱い自体が非常に少ないため、ハローワーク等で求人を探すのは大変困難ですが、 資格を取得し団体からの支援があれば即就業ということも夢ではありません。
4ヵ月~6ヶ月ほどの通信講座やセミナー講座を経て、試験に臨みます。
試験を合格すると晴れてチャイルドマインダ―として認められます。
合格率は70~90%!
保育士資格に比べると、 合格率の高い資格となっています。
「保育士資格はハードルが高いけど、今すぐ何か資格をとって保育の仕事につきたい!」という方にはピッタリの資格です。
チャイルドマインダーのこれから
保育園での保育士や、会社から派遣される個人事業主で働くが故、フリーランスとして自分の都合や生活スタイルに合わせて自由に働くことができるのも魅力です。
また子どもたちとの過ごし方や保育経験を積めば積むほど成長できる、好きな時間に働くことが可能なので、 結婚しても保育士より仕事を続けやすいなどメリットも沢山あります。
チャイルドマインダーが生まれたイギリスでは70年以上も歴史のある保育スタイルとなっており、今後日本でもどんどん普及してくる資格だと思います。
実際に元保育士の方がチャイルドマインダーの資格を取り、 仲間と一緒に自宅開業したりという話もありますので、保育園を離れた保育士の方の第2の働き方としてもチャイルドマインダーは人気になっているそうです。
ベビーマッサージ
ベビーマッサージとは?
ベビーマッサージとは、赤ちゃんのマッサージをしながらスキンシップをとることです。肌と肌の触れ合いはとても大切な事であり、赤ちゃんの心や体・脳の発達、免疫力が高まるなど良い影響を与てくれるなど効果あり。また、お互いの絆・愛情もより一層深まり良い関係を築いていけるでしょう。
保育での活かし方
普段の保育のひと時にマッサージも良いですが、こんな時に活用も
- お昼寝前にすると筋肉がリラックスして身体も落ち着き、安心して眠りにつきやすくなります。
- 便秘気味という子どもに対しても効果的。全身やお腹を刺激することにより便通がよくなります。
- 子育て支援の一環で、保育園でベビーマッサージの講座を行うことも良いでしょう。
その他、乳児のクラスだけでなく幼児の子どももスキンシップは大好きです。幼児になると、スキンシップだけでなく、なかなか二人だけの空間を作ることがなくなってきますね。そんなときに少しの時間だけでも、二人りの特別な空間を是非作ってあげてください。
リトミック指導員
リトミック指導員とは?
リトミックは、子どもたちが音楽やリズムに合わせて体を動かしたり、走り回ったり、ボールやフープを使用することにより子どもたちのリズム感を養います。また、音感教育、言語や数や感覚などを育てる働きもあり、保育園・幼稚園などで取り入れられているところもあります。この指導を行う人をリトミック指導員といいます。
保育での活かし方
リトミック指導員の資格を取得してもなかなか保育園での活用はしにくいな…と、お考えの方、こんな活用法が
- クラスの雰囲気、色は担任で変わります。設定保育以外の時間にみんなでリトミックを行ったり、やりたい子どもだけで行ったりすると子どもたちも喜びます。
- ・指導に来られる園もあるので、復習に最適!
- ・子育て支援の一環で、保育園でリトミックの講座を行うことも良いでしょう。
子どもたちにとっても、楽しい嬉しい時間のひと時になるでしょう。
その他、保育士が取得したいと考える資格
保育士資格だけではなく、もっと幅広く活躍したい。専門性を高めて子どもたちにもっと楽しいことを一緒にしたいそんな気持ちを持つ方が次に取得したい資格もまだまだたくさんあります。
- 食育・幼児食
- ベビーヨガ
- チャイルドコーチング
- チャイルドカウンセラー
- 乳幼児教育アドバイザー
- チャイルドケア
- 絵本専門士
- 放課後児童支援員
- 認定病児保育スペシャリスト
- おもちゃコンサルタント など
今までの保育の仕事、というものを考えると真っ先に浮かぶのは「保育士」です。保育士資格を取得していると保育の現場でどの場面でも活躍できますが、保育を行っているうちに、興味を持ったことに対して専門的知識を得たくなってきますよね。その際に様々な資格が今はあります。自分の強みとして取得し保育で発揮していきましょう。