R01年「子どもの保健(後期)」

【問01】
次のA~Cは、子どもの生活と環境に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. かぜの流行時には、十分に暖かく過ごせるよう、部屋を閉め切って過ごさせるのがよい。
  2. 保護者の意識や経済力によって、子どもの身体活動量の二極化の傾向が現れている。
  3. 幼児の睡眠に関する統計によると、低年齢児の方が年長児に比べて、就寝時刻が遅い傾向がある。

(組み合わせ)

  A B C
1
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×

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3

【問02】
次の文は、熱中症予防についての記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 熱中症予防には、気温、湿度、日射・輻射、気流を加味した暑さ指数が参考になる。
  2. 熱中症は子どもでは起こりにくい。
  3. 熱中症は室内では起こらない。
  4. 喉が乾いてから水分補給をすると、熱中症予防の効果がある
  5. 水の中では汗をかかないため、プール遊びで熱中症は起こらない。

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1

【問03】
次のA~Dは、「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成 28 年3月 厚生労働省)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. このガイドラインを参考に事故防止、事故発生時の対応を行うのは、「施設・事業者」のみでな く、「地方自治体」も含まれる。
  2. 事業所内保育事業については、ガイドラインの対象としていない。
  3. 病児保育事業については、ガイドラインの対象としていない。
  4. ガイドラインにおける「死亡事故」には、乳幼児突然死症候群(SIDS)や死因不明とされた事 例も含まれる。

(組み合わせ)

  A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×

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2

【問04】
次のA~Eは、「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン【事故防止のための取組み】~施設・事業者向け~」(平成 28 年3月 厚生労働省)を基にした事故防止の取り組みである。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 乳幼児の食事は、子どもの口の大きさに合った量を、飲み込んだことを確認しながら与えた。
  2. 園児がすべって転倒する恐れがあるような床面の水濡れや汚れがないかを確認した。
  3. プールの監視中に同僚と行事の内容について話し合った。
  4. 乳児の昼寝には、やわらかい布団を用意し、ぬいぐるみを抱かせた。
  5. 不審者の侵入や、子どもの飛び出しがないよう、園庭の出入り口を施錠した。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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2

【問5】
次のA~Dは、子どもの身体発育とその評価に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 乳幼児身体発育調査における身長の計測は、2歳未満の乳幼児では仰向けに寝た状態で、2歳以 上の幼児では立った状態で行われる。
  2. 胸囲はその大小によっていろいろな病気を発見することができる重要な指標である。
  3. 乳幼児のカウプ指数は、「体重 g/(身長 cm)2 #10」で計算される。
  4. 乳児の体重は、健康状態に問題がなければ、出生後少しずつ増加し減少することはない。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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2

【問06】
次の文は、子どもによくみられる疾病に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、ムンプスウイルスが原因であるが、耳下腺の腫脹、痛み、 発熱が主な症状である。合併症はなく、軽症で治癒する。
  2. ポリオは、ポリオ菌によって起こり、脊髄の神経細胞が障害を受けて運動麻痺を起こす。
  3. 突発性発しんは、ヒトヘルペスウイルス6、7型が原因で主に乳児にみられる。高熱が3~4日 続き、解熱とともに全身に淡紅色の細かい発しんが出現する。
  4. 風しんは、風しんウイルスによって起こり、症状は麻しんに似ているがより重症化しやすい。
  5. 結核は、結核菌が経口感染することによって起こる。乳幼児では発症しても軽症である。

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3

【問07】
次のA~Eは、保育所での子どもの健康に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの体調不良時には、保護者から預かった市販薬を飲ませる。
  2. 慢性疾患児の受け入れには、主治医、嘱託医、療育機関、保護者等との連携を十分に保つ。
  3. 子どもがけいれんを起こした場合は、横向きに寝かせて衣類を緩め、けいれんの持続時間を測る。
  4. 子どもがぜんそく発作を起こしたので、布団の上に仰向けにして寝かせた。
  5. 障害のある子どもに対しては、バリア・フリーやユニバーサル・デザインの発想を大切にする。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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4

【問08】
次の1~5は、子どもに何らかの症状があるときのケアについて述べたものである。適切なものを一つ選びなさい。

  1. せきがあるときは、安静になるように、仰向けで寝かせる。
  2. 下痢のときは、便の量や回数が多く、おしりがただれやすいので、排便のたびに石けんで充分に 洗うのがよい。
  3. けいれんを起こす子どもでは、よく眠れるように、部屋を暗くし部屋に誰も入らないようにする。
  4. 熱があるときは、寝ていて汗をかいても、静かに寝かせておくのがよい。
  5. 乳児では、表情がわかるくらいの明るさにして寝かせる。

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5

【問09】
次の文は、嘔吐した子どもの対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. うがいは、嘔吐を誘発させるので、うがいができる子どもの場合でも、うがいをさせない。
  2. 一度嘔吐した後は、様子を見る必要はない。
  3. 何をきっかけに吐いたのか(せきで吐いたか、吐き気があったか等)を確認する。
  4. 寝かせる場合には、嘔吐物が気管に入らないように体を仰向けにして寝かせる。

(組み合わせ)

  A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

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5

【問10】
次のA~Eは、子どものアレルギーに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 学童より0、1、2歳児の方が食物アレルギー児は多い。
  2. 給食での食物除去は完全除去や部分除去など、段階的に細かく行う。
  3. 生活管理指導表は、アレルギー疾患と診断された園児が保育所の生活において特別な配慮や管理 が必要となった場合に限って作成する。
  4. アレルギー体質の子どもは、年齢によって様々な症状を起こすが、最初に起こりやすい症状はぜ んそくである。
  5. アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚のバリア機能は低下している。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × × ×
2 × ×
3 × × ×
4 × ×
5 × ×

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2

【問11】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

 自閉スペクトラム症と診断されているM君(4歳、男児)。保育所の朝の集会でみんなで歌を歌う ときに両手で耳を塞ぎ、不快な表情を見せ、席を離れて外へ飛び出してしまうことがある。泣いてい る子がそばにいるとその子を叩いて、何回注意しても繰り返してしまう。

【設問】

 M君への対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選 びなさい。

  1. 耳栓やイヤーマフを使用して、不快な音が届きにくいようにする。
  2. 歌を歌うスケジュールがわかるように絵や写真を使って、M君が見通しを持てるようにする。
  3. 耳を塞いで不快そうにしているときには、静かな環境に移動させる。
  4. 叩くことはよくないと、更に注意を繰り返す。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×

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2

【問12】
次のA~Eのうち、発達障害に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ひとりの子どもに自閉スペクトラム症と注意欠如・多動症が同時に診断されることはない。
  2. 全ての子どもの1%ほどに発達障害があると考えられる。
  3. 医師の診断を待って支援を開始するべきである。
  4. 発達障害のある子どもに対しても、定型発達児と支援を同一にすることが望ましい
  5. 養育者の育て方によって、社会的な適応状態は変化しない。

(組み合わせ)

  A B C D E
1
2 ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × × ×

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5

【問13】
次のA~Dのうち、反応性愛着障害および脱抑制型対人交流障害についての記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. この2つの障害は、重度の社会的・心理的ネグレクト(里親を転々とするなどを含む)がなく、 身体的虐待のみがある場合にも起こりうる。
  2. 反応性愛着障害を持つ子どもの行動上の特徴は、見知らぬ人を含む誰にでも見境なく接近し、接 触する無差別的社交性である。
  3. 反応性愛着障害を持つ子どものほとんどが、特定の養育者に愛着していることが明確である。
  4. 脱抑制型対人交流障害は、環境が改善すればその症状はほとんど消失する。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×

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5

【問14】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

 小学校入学を控えたN保育所の6歳男児。早産、低出生体重児として経膣分娩にて出生したが、乳 幼児期健康診査で発育及び発達の遅れは指摘されなかった。幼児期から、自宅でも公園に遊びに行っ ても走り回ることが多く、道路への飛び出しや迷子になることがたびたびあった。保育所では友人は 多く、鬼ごっこが好きであったが、保育士の話をじっと座って聞くことが難しく、遊具を使う順番を 守れないため、繰り返し注意を受けることが多い。

【設問】

 次のA~Eのうち、男児が小学校入学後に生じることが多いと考えられる行動上の問題について、 適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 授業中に他の児童に話しかけてしまう。
  2. 興味を持つことに著しい偏りがある。
  3. 教師の質問が終わる前に答えてしまう。
  4. 時間割が急に変更されるとパニックにおちいる。
  5. 頻繁に宿題や学校への提出物を忘れたり、文房具をなくしたりする。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

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3

【問15】
子どもの反抗について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 反抗は子どもが心理的自立を図る過程で生じる一過的な現象である。
  2. 反抗が嘘言という形をとることがあるが、これは正常発達内のことなので特別の配慮を要しない。
  3. 反抗がみられない子どもは、後になって精神的な問題を起こしやすい。
  4. 反抗が通常の成長にみられる程度や期間を超えると、反抗挑発症(反抗挑戦性障害)と呼ばれる。

(組み合わせ)

  A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×

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3

【問16】
次の文は、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」(平成 23 年3月 厚生労働省)の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • アレルギーという言葉自体は一般用語として広まっているが、その理解は曖昧である。アレルギー 疾患を分かりやすい言葉に置き換えて言えば、本来なら反応しなくてもよい無害なものに対する ( A )な( B )反応と捉えることができる。
    ( B )反応は本来、体の中を外敵から守る働きである。体の外には細菌やカビ、ウイルスなど の「( C )」がたくさんいるので、放っておくと体の中に入ってきて病気を起こしてしまうが、そ れに対して体を守る働きの重要なものが( B )反応である。
  • ところがアレルギー疾患で問題になるのはダニの糞やダニが死んだ後の粉、つまり生き物としては 悪さをしないものへの反応である。それが人間の体の粘膜に付く、または入ってくると、本来、 ( D )なのにも関わらず、アレルギーの人はそれに対して( A )な( B )反応を起こし て、逆に体に( E )な状態になってしまう、即ちアレルギー反応を起こす。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 精密 免疫 抗原 無害 不利益
2 精密 生体 無害 余分
3 過剰 生体 抗原 非病原体 不利益
4 過剰 免疫 無害 不利益
5 精密 免疫 非病原体 余分

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4

【問17】
次のうち、日本において小児が接種可能な定期接種の種類として適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  1. BCG、麻しん・風しん混合(MR)、水痘
  2. 流行性耳下腺炎、ロタウイルス、水痘
  3. インフルエンザ、肺炎球菌(13 価結合型)、B型肝炎
  4. インフルエンザ菌b型(Hib)感染症、不活化ポリオ(IPV)、日本脳炎

(組み合わせ)

  1. A B
  2. A C
  3. A D
  4. B C
  5. C D

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3

【問18】
次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」(2018(平成 30)年 厚生労働省)にある保育所での接触感染対策の考え方に関する記述の一部として、適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 接触によって体の表面に病原体が付着しただけで感染は成立します。
  2. 遊具を直接なめるなどの例外もありますが、多くの場合は病原体の付着した手で口、鼻又は眼を さわることによって、体内に病原体が侵入して感染が成立します。
  3. タオルの共用はすすめません。感染性胃腸炎が保育所内で発生している期間中のみ、ペーパータ オルを使用することが推奨されます。
  4. 固形石けんは、液体石けんと比較して、子どもの手に密着し、泡立ちやすいので使用します。
  5. 健康な皮膚は強固なバリアとして機能することから、皮膚に傷等がある場合は、その部位を早く 乾燥させるために、傷を覆わずにおくことが対策の一つとなります。

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2

【問19】
乳幼児が長時間にわたり集団で生活する保育所では感染症対策に留意が必要である。次のA~Eの記述のうち、感染症対策として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 感染症で欠席した園児が再び登園して差し支えないかどうかの判断は、保護者が行うのが望ましい。
  2. 飛沫感染は、感染者の飛沫が飛び散る範囲である周囲2メートルで起こりやすい。
  3. 感染者は症状がなくても感染源となりうる。
  4. 皮膚に傷があるときは、皮膚のバリア機能が働かずそこから感染が起こる場合がある。
  5. 感染症が発生し、感染者が 10 名以上になったので、近くの医療機関に報告し指示を求めた。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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4

【問20】
次の文は、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2018 年8月1日版)に示されている記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. おたふくかぜワクチンは、生後 12 か月から行う定期接種である。
  2. B型肝炎ワクチンの定期接種(ユニバーサルワクチン)は、出生直後に開始し合計3回接種する。
  3. 肺炎球菌(PCV13)ワクチンは、合計4回接種する。
  4. ロタウイルスワクチンには1価のものと5価のものとがある。
  5. インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンは、生後2か月から接種する。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 ×
2 × × ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×

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4