H30年「子どもの保健(後期)」

【問01】
次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第3章にある記述の一部である。( A )〜( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所保育において、子どもの( A )及び( B )の確保は、子どもの( C )の保持と 健やかな生活の基本であり、一人一人の子どもの( A )の保持及び増進並びに( B )の確保 とともに、保育所全体における( A )及び( B )の確保に努めることが重要となる。 また、子どもが、自らの体や( A )に関心をもち、心身の( D )を高めていくことが大切 である。

(組み合わせ)

  A B C D
1 生命 安全 健康 発育
2 生命 安心 健康 機能
3 いのち 安寧 体力 発育
4 健康 安全 体力 機能
5 健康 安全 生命 機能

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5

【問02】
次の文は、子どもの成長発達と母子保健についての記述である。不適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 生後 30 日未満の子どもを新生児という。
  2. 出生時では通常、胸囲は頭囲より大きい。
  3. 乳幼児突然死症候群(SIDS)は、平成 25 年〜平成 28 年の0歳児の死亡原因の3位以内に見ら れている。
  4. 我が国では、平成 28 年の第1子出生時の母親の平均年齢は、30 歳を超えている。
  5. 新生児では、頭蓋骨相互の縫合が完成されておらず、骨の間にすきまがある。

(組み合わせ)

  A B
1
2
3
4
5

 

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1

【問03】
次の文は、子どもの体格の評価に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 母子健康手帳にある身長体重曲線は、0歳から 18 歳までの子どもに関して示され
  2. 肥満度 10%以上はふとりすぎである
  3. 身長体重曲線に示されているのはカウプ指数である。
  4. 子どもの栄養状態をより正確に知るためには、身長か体重かのどちらか一方で見た方がよい。
  5. 母子健康手帳にある身長体重曲線は、横軸に身長、縦軸に体重が示されている。

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5

【問04】
次の文は、「平成 22 年乳幼児身体発育調査報告書」(厚生労働省)にみられる乳幼児の運動機能についての記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 「首のすわり」は、生後( A )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  • 「ねがえり」は、生後( B )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  • 「ひとりすわり」は、生後( C )未満の乳児の 90%以上が可能である。
  • 「はいはい」は、生後( D )未満の乳児の 90%以上が可能である。

(組み合わせ)

  A B C D
1 3〜4か月 5〜6か月 7〜8か月 9〜 10 か月
2 3〜4か月 6〜7か月 7〜8か月 10 〜 11 か月
3 2〜3か月 5〜6か月 6〜7か月 9〜 10 か月
4 4〜5か月 6〜7か月 9〜 10 か月 9〜 10 か月
5 4〜5か月 6〜7か月 9〜 10 か月 10 〜 11 か月

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4

【問05】
次のうち、子どもにみられる感染症の通称と医学的な診断名の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

  1. 三日ばしか ―――― 麻しん
  2. とびひ ―――――― 伝染性軟属腫
  3. りんご病 ――――― 溶連菌感染症
  4. 水ぼうそう ―――― 伝染性紅斑
  5. おたふくかぜ ――― 流行性耳下腺炎

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5

【問06】
次の文は、けいれんに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. けいれんは、てんかんと同義である。
  2. けいれんは、全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。
  3. けいれんを生じているときは意識がなくなるので、意識があるときはけいれんとはいわない
  4. 全身の筋肉が強ばって突っ張ったけいれんを間代性けいれんという。
  5. 乳児は幼児に比較して、けいれんを起こすことは少ない。

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2

【問07】
次の【Ⅰ群】の感染症名と【Ⅱ群】の症状を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 水痘
  2. 麻しん
  3. 咽頭結膜熱
  4. 手足口病

【Ⅱ群】

ア 高熱、扁桃腺炎、結膜炎が主な症状である。


イ 発しんが顔や頭部に出現し、やがて全身へと拡大する。発しんは、斑点状の赤い丘しんから始ま り、水疱(水ぶくれ)となり、最後は痂皮(かさぶた)となる。これら各段階の発しんが混在する のが特徴である。

ウ 口腔粘膜と手足の末端に水疱性発しんが生じる。また、発熱とのどの痛みを伴う水疱(水ぶく れ)が口腔内にでき、唾液が増え、手足の末端、おしり等に水疱(水ぶくれ)が生じる。

エ 発症初期には、高熱、咳、鼻水、結膜充血、目やに等の症状がみられる。発熱は一時期下降傾向 を示すが、再び上昇し、この頃には口の中に白いぶつぶつ(コプリック斑)がみられる。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2
3
4
5

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4

【問08】
次の文は、子どもの健康増進と保育の環境に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの健康状態や発育及び発達状態について、定期的・継続的に、また、必要に応じて随時把 握する。
  2. 保護者からの情報とともに、登所時および保育中を通じて子どもの状態を観察し、何らかの疾病 が疑われる状態や傷害が認められた場合には、保護者に連絡するとともに、嘱託医と相談するなど 適切な対応を図る。
  3. 子どもの心身の状態等を観察し、不適切な養育の兆候がみられる場合には、市町村や関係機関と 連携し、「児童福祉法」第 25 条に基づき、適切な対応を図る。
  4. 子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適切な管理の下 に常備し、その都度保育士の判断で薬を飲ませる。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×

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2

【問09】
次の文は、乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. SIDS は激しく泣いた後、急に息が止まって起こる。
  2. 発症のリスクは、人工栄養の場合、母乳栄養に比べて高い。
  3. 3〜4歳の子どもに最も多い。
  4. 予防のため、毛布やタオルケットなどが顔にかからないように気を付ける。

(組み合わせ)

  A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × ×

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3

【問10】
次の文は、子どもの体調不良の症状とその対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ウイルスが原因で下痢をしている場合、下痢がおさまれば便の中にウイルスは排出されなくなる。
  2. 発熱の場合、すぐに解熱薬を用いるのではなく、ひたい、首すじなどを冷やす。
  3. 頭を打った後に嘔吐をした場合、脳神経外科のある病院を受診する。
  4. 発しんでかゆみが強い時は、冷たいタオルで冷やすとよい。
  5. 嘔吐した場合、寝かせる時はあおむけにする。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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3

【問11】
次の文のうち、幼児期の自閉スペクトラム症における特徴的な行動に関して、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 一方通行に自分の言いたいことだけを言う。
  2. 普段通りの状況や手順が急に変わると、混乱する。
  3. 忘れ物やなくし物が多い。
  4. 突発的、急速、繰り返される不規則な瞬きや咳払いをする。
  5. 指さしで興味のあるものを伝えない。

(組み合わせ)

  A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

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2

【問12】
次の文のうち、分離不安症(分離不安障害)の症状について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 一人で部屋にいることができない。
  2. 「母親が事故に遭って死んでしまうのではないか」と心配する。
  3. 母親がトイレに行くときにもつきまとう。
  4. 母親が付き添わずに友人の家に泊まるのを嫌がる。
  5. 母親が離れようとするときに、頭痛や嘔気が生じる。

(組み合わせ)

  A B C D E
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×

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1

【問13】
次の【Ⅰ群】の自閉スペクトラム症の療育法と【Ⅱ群】の内容を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 応用行動分析
  2. ソーシャルスキルトレーニング
  3. TEACCH
  4. 感覚統合療法
  5. PECS

【Ⅱ群】

ア 社会性や学力などのスキルと問題行動のアセスメントに基づき、明確な行動目標を設定する。
イ モデリング、ロールプレイ、実技リハーサルなどを行う。 ウ 補助代替コミュニケーションの一つとして、絵カードを使う。
エ 神経系の機能に働きかけて適応行動の発達を促す。
オ 環境を構造化することに焦点が当てられている。

(組み合わせ)

  A B C D E
1
2
3
4
5

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2

【問14】
脳の仕組みについて、【Ⅰ群】の構造と【Ⅱ群】の機能を結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 前頭葉
  2. 側頭葉
  3. 延髄
  4. 小脳

【Ⅱ群】

ア 運動に関連する領域と精神を司る領域に大別される。
イ 聴覚や嗅覚などの中枢、記憶の中枢、感覚性言語中枢を含んでいる。
ウ 呼吸や循環などの生命維持に直接関与する部分である。
エ 身体の姿勢や運動の制御、眼球運動に関係している。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2
3
4
5

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1

【問15】
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Jくん(男児)は、多動と衝動コントロールの悪さがあり、保育所で他児とのトラブルが絶えな い。先日も他児を意味もなく突き飛ばし、怪我をさせてしまった。来年度からは就学する予定である。

【設問】

Jくんに対する保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み 合わせを一つ選びなさい。

  1. 母親に現状を説明した上で、地域の就学相談を受けることを勧める。
  2. トラブルが起きた都度に、母親に連絡をして苦情を言う。
  3. 母親に現状を説明した上で、発達検査を受けるよう勧める。
  4. 母親に現状を説明した上で、家庭での状況を聞く。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×

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3

【問16】
次の文は、食物アレルギーに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 乳幼児の食物アレルギーで最も多くみられるものは、魚に対するアレルギーである。
  2. 食物アレルギーとは、特定の食物を摂取した後にアレルギー反応を介して皮膚・呼吸器・消化器 あるいは全身性に生じる症状のことをいう。
  3. 食物アレルギーで最も多い症状は呼吸困難である。
  4. 食物アレルギーを持つ子どもについては、その食物を除去することで治癒させることができる。
  5. 乳児では母乳を介して食物アレルギーとなることがあるため、母乳の替りに、調整粉乳を与える。

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2

【問17】
次のA〜Eのうち、「予防接種法」により定められた定期接種の対象となる疾病として、正しいものを○、誤っているものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 麻しん
  2. 風しん
  3. 結核
  4. Hib 感染症
  5. 破傷風

(組み合わせ)

  A B C D E
1
2 ×
3 × × ×
4 × × × ×
5 × × ×

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1

【問18】
次の文は、保育所の環境整備に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 冷房を使用するときは、外気温との差を摂氏5度以内に保つことが望ましい。
  2. 扇風機を使うときは、直接子どもに風があたらないように注意する。
  3. あおむけで乳児を寝かせるときは、蛍光灯の真下は避ける。
  4. 加湿器を使うときは、細菌やカビの繁殖に気を付ける。
  5. 感染症が流行しているときは、一日一回保育室の換気を行う。

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5

【問19】
次のうち、子どもの誤飲事故への対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 灯油などの揮発性石油製品を誤飲した場合は、吐かせると肺に吸いこむ恐れがあるので吐かせず にすぐに医療機関を受診する。
  2. ボタン電池は、飲み込んでその場に留まると電池が放電して周囲の体の組織を傷つける恐れがあ るので、誤飲したかどうか判然としない場合でも疑わしいときはすぐに医療機関を受診する。
  3. 石けんやシャンプーなどを誤飲した場合には、毒性は高くないものの粘膜への刺激を和らげるた めに牛乳を飲ませて様子をみる。症状があれば医療機関を受診する。
  4. 次亜塩素酸ナトリウム含有の塩素系漂白剤の原液を誤飲した場合は、組織を腐食する作用が強い ため吐かせてはならない。口の中をよく洗い、牛乳や卵白を飲ませてすぐに医療機関を受診する。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×

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1

【問20】
次の文は、「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法)における児童虐待の定義に関する記述である。虐待を表すものとして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童の身体に外傷が生じ、又は生じる恐れのある暴行を加えること。
  2. 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
  3. 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人によ る虐待行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
  4. 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する 暴力、その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

(組み合わせ)

  A B C D
1
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×

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1