保育士の離職理由について一番に挙がるのが、「賃金について処遇の悪さ」です。保育士の年収平均は、全職種平均に比べるとやっぱり低め。国が保育士不足を解消しようと少しずつ給料がUPしたり補助金が下りたり、各自治体で様々な対策が練られたりしているようです。
実際の現場からの声
保育士の待遇改善を図る為に、幾つかの補助制度が打ち出されていると聞きます。
確かに、うわさでは「給料アップするよ!」なんて声が聞こえたこともありましたが、実際はというと…大して変わっていないような…。
「残業する場合はきちんと申請するように」これで確かに入る給料は若干上がりますが、以前はびっくりするくらいサービス残業が当たり前の業界だったと言えると思います。
一部ではありますが、残業代がきちんと支払われるようになっただけでも感謝すべき?というくらい根深い闇問題を抱えていました。潜在保育士からも、確かに数万円上がったけどそれだけじゃまだ見合わない(それくらい元々の所得が低めです)、現場に戻るなんて無理!と言う声もまだ多く聞こえてきますね。
国から支給された補助金にこれまでの残業代なども含みます、等どのように末端の保育士まで補助金が下りてきているのか不透明さは拭いきれないのが現状です。
今後の見込みは?
自治体によって対策の仕方は様々なようで、賃金そのものが上がる所、住宅支給制度などの充実等いろいろあるようで、実際に給料アップを実感している保育士もおりますが、ほんの一握りのようです。
しかし、このまま保育士不足を解消しないで待機児童問題が解決するとも考えにくく、保育士不足を解消するためには、「賃金の見直し、改善」は必要不可欠と言えるでしょう。
保育士は、子どもの命を預かる責任の重い仕事、保育園は今後の日本を担う子どもたちの基礎を培う大切な場所です。
また、子どもを保育園に預けて働く女性が増えることは、経済にも影響を与えるので、そのためにも、保育士を確保することが必要となり、国全体で給与・手当など問題の解決策を考え、ようやく少しずつですが変わろうとしています。
保育の現場からすると、散々打ち出されているような緊急対策も「本当に?」と思われる程度なのは否めません。もちろん、きちんとその恩恵を受けている保育士もいます。それも都道府県に寄って異なるし、隅々まで行き渡っているとは言い難いだけなのかもしれません。今後、どう変わっていくのか期待は膨らみますね。