一人暮らしでも安心~住宅支援制度を導入する保育園が続出

2021/09/29

実家から離れ、一人暮らしをせざるを得ない人にとっては大きくのしかかる家賃や光熱水費。そんな人たちにとって保育園の住宅支援制度はありがたい限りなのですが、なぜ今住宅支援制度を取り入れる保育園が続出しているのでしょうか。改めて考えてみましょう。

保育士にとっての住宅支援制度の必要性

保育士の仕事は子どもの将来を左右するほどの重要な仕事です。

しかしそんな仕事量に見合った給料をいただいている人は少ないのが実態。非正規雇用の保育士の場合だと実家に住んでいればまだ何とかなりますが、地方出身で一人暮らしをしている場合は特に生活が困窮しているのです。

日給の場合だと休みが多い5月や1月はお給料が二ケタに届かない人も多く存在しています。

給料が少なく待遇が悪い、残業や持ち帰りの仕事も多く激務…となれば、保育士の仕事を離れる人が後を絶たない理由がおわかりになるのではないでしょうか。

そのような状況下で保育士不足が叫ばれる中、少しでも保育士の待遇を改善しようとした補助制度の一つが住宅支援制度となるわけです。

住宅支援制度とは具体的にどんな支援なのか

現在大きく分けて3種類の支援制度が存在しています。

まずは住宅手当として月々の給料にプラスされて手当が支給されるといった内容のもの。自分でアパート等を見つけ、契約書等必要書類を職場に提出。家賃の一部を手当として支給されます。あくまでも一部ですので職場の規定に基づく事になります。

もう一つが借り上げ社宅制度。会社が管理している物件に居住する事です。これは会社独自の制度で初期費用や更新料は必要ないケースが多く、家賃は月々の給料から自己負担分として天引きされます。自分で借りた物件に住むよりも月々の家賃も安く済みます。

最後が行政の住宅支援制度です。主に待機児童が多い首都圏が多いのですが、自治体が保育士確保を目的に保育業務を行う会社に住宅支援金の補助をしてくれます。

会社で管理する社宅に入居する事が条件になりますが、この事業と会社独自の手当てを組み合わせて家賃負担が実質0円で住む事が出来る、大変心強い制度となっています。

住宅支援制度がある事で生活が豊かに

少しずつ住宅支援制度を取り入れる保育園が多くなっているとはいえ、すべての保育園でこれらの支援を行っている訳ではありません。

1人暮らしをする予定であれば、保育方針等も重要な判断基準ですが、この住宅支援制度があるかどうかも参考に就職先の保育園を選ぶ事をおすすめします。

1人暮らしは何かとお金がかかります。

家賃や光熱水費の支払いに追われ、自由に使えるお金がないとストレス発散も出来ず、良い仕事をする事が出来ないからです。

ただ残念な事に、住宅支援制度には入居可能年数の上限や、実務経験5年以下といった条件もあります。それでも期間限定で利用する価値は大いにあるように感じます。



今回ご紹介した住宅支援制度をはじめ、少しずつではありますが保育士の待遇改善がすすめられています。住宅支援制度は一人暮らしをしている保育士にとって必要不可欠、かつ、心強い存在。今後も保育士の仕事の重要性が世間に認められ、より一層働きやすい環境が整う事を願うばかりです。

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