保育士とは「保育を必要としている場所(保育園・ナーサリー等)で保護者のかわりとなって保育をする者」の事を指します。 保育士として働くには国家資格である「保育士資格」が必要であり、資格の取得方法には2種類あります。
保育士資格の取得の仕方
まず1つは「厚生労働省が認めた保育系の科のある大学・短大・専門学校(厚生労働省指定の養成校)等を 卒業すること」です。
こちらは養成校を卒業すると同時に、自動で資格を付与される形となります。
2つ目は「各都道府県で毎年開催されている国家試験(保育士試験)」に合格することです。 2つ目の方法は社会人になってからも独学で資格取得可能であり、年々受験数は上がっています。
しかし国家試験であるが故、合格はそう簡単ではないのも事実です。 今回は「国家試験での保育士資格取得」についてご紹介します。
筆記試験と実技試験
国家試験である保育士試験には「筆記試験」と「実技試験」の2つがあります。
筆記試験に合格すると、実技試験を受験することができます。 筆記試験は8科目あり、マークシート式となっています。
それぞれの科目各100点満点とし6割である60点以上を満たせば合格となります。(※②の教育原理および社会的養護のみ各50点満点、 各30点以上で合格)
一方の実技試験は「音楽・絵画制作・言語」の3つより成り立っており、受験する内容はその3つのうち自分の好きなものを2つ選んで受験することができます。
【筆記試験】
- 保育原理
- 教育原理及び社会的養護
- 児童家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
【実技試験】
- 音楽(弾き歌い):課題曲があるので、伴奏を弾きながら歌います。
- 絵画制作(色鉛筆画):保育園で起こるであろうシーンを想定し、そのテーマに沿った絵を描きます。
- 言語(素話):園児がいることを想定しその場で3分のお話をします。
今まで保育士試験は年1回行われてきました。
しかし近年の待機児童問題などで、保育士数が圧倒的に足りない現状が生まれてきました。
そこで厚生労働省は、2015年7月、改正国家戦略特区法を用い、 大阪府、神奈川県、沖縄県、千葉県成田市に限り通常の保育士試験とは別に「地域限定保育士」試験を実施。(※地域限定保育士は合格後、その地域内で3年間働く必要がある)
その流れに伴い2016年では 全国各地で通常の保育士試験が2回が実施されることになりました。保育士不足が解消のメドがつくまでは保育士確保に向けての動きは当分続きそうです。
取得期間と費用
保育士試験で保育士資格を取得されたいと思う方は、ほとんどが社会人の方かと思います。またほとんどの方が仕事や家庭と両立しながら資格取得を目指されています。
そして勉強方法には主に2つの方法があり、それぞれ自分に適したやり方を選ばれています。
通信教育
通信制教育を受けながら、保育士資格取得を目指します。費用は5~30万円ほど。
仕事の合間に学習できるのがメリットですが、あくまでも「資格取得(保育士試験合格)」 を目指す通信教育の為、保育士になるには保育士試験に合格する必要があります。
ポイントを押さえたテキストなどが用意されていることが多いですが独学に比べてお金がかかる、という点が挙げられます。
※ 費用:5万円~30万円ほど
※ 期間:数か月~2年
独学(テキストなど)
自分で書店でテキストなどを買い、自分で勉強する方法です。自分のペースで勉強ができ、必要な費用もテキスト代ぐらいなので、安価に済ませることができます。
その分、 「自分自身で勉強をこなす」継続的な頑張りが必要となるため、自分自身のコント―ロールが大切となります。
※ 費用:なし(※テキスト代程度)
※ 期間:1~3年程(主に2~3年ほどかけて取得する方が多いようです)
お金をかけてピンポイントに科目内容をカバーする通信教育を選ぶか、お金をかけずにコツコツと自分のペースで独学で勉強するか、自分の好きな勉強方法を選ぶのが一番だと思います。 また独学で勉強する場合に強い味方になってくれるのが、やはり過去問題。過去の問題を沢山解いて知識や出題のクセをつかむのは一番の手っ取り早ク簡単な勉強方法だと思います。 当サイトではそんな方の為に「過去問題集」をご用意しています。会員登録後に無料でチャレンジできます。また、当サイトオリジナルの「オリジナル問題」も豊富に用意しています、無料で沢山の問題に 挑戦したいかたは是非当サイトの「保育士試験問題集」をご活用ください。