保育園での保育の中で子どもたちは様々なことを学びます。その中でもとりわけ大切に行われているのが「自然との関わり」。どの保育園でも季節の移り変わりを感じながら自然と遊び、たくさんの事を学びます。そしてその中で木々・草花・虫などの「自然のお友達」とも触れ合っていきます。この自然と触れ合える環境は、都会の保育園の場合、近くの公園に遊びに行くことで体験できますよね。また地域によってはそこにしか生息しない植物や虫たちに出会うこともあります。しかしすべての出会いが喜ばしいわけではありませんよね…。大きなミミズや、芋虫や毛虫はどうしてもちょっぴりグロテスク…(笑)人によってはちょうちょやトンボも怖い!という方もいるかもしれません。そういった虫嫌いを持つ場合、どうすればよいのでしょう?
虫嫌いの大人が与える子どものへの影響
虫といっても飛んだりうにょうにょしたり、甲羅でおおわれていたりぷにゅぷしゅしていたり、大きかったり小さかったり、足がたくさんあったりと種類は様々です。
例えば、子どもが蝉を捕まえようとなったとき急に鳴き出す蝉の声でびっくりしてしまうとします。ですが、そこで「うわぁー!嫌だ」と、なるとどうでしょう。子どもは蝉を見つけて喜びながら捕まえようとしているのに、保育士がそのような態度をとってしまうと「蝉ってそんなに怖いものなの?」と勝手に思い込んでしまいます。
また、「先生こんな虫見つけたよ」と、すごいでしょと言わんばかりの満面の笑みで見せに来てくれた時に「いやぁー、先生は虫ちょと…」と、なってしまうと、子どもは本当にショックを受けます。
子どもは大人を見て育ち学びます。
自分が好きな先生だと尚更影響は大きいでしょう。苦手なのは仕方ないことですが、その影響で子どもにまで苦手意識を持たせたり、自分が悪いようなことをしているのかな?という気持ちにさせてしまうので、とっさに出てくる言動に気を付けることが必要です。
子どもたちと一緒に自然でたくさん遊びたいし、少しでも虫への苦手意識を取り除きたい気持ちは必ずもっているでしょう。その気持ちを大切にすこしずつ克服していきましょう。
虫嫌いな保育士
保育士はみんな虫が大好き!というイメージをお持ちの方は中にはいらっしゃるかもしれませんが、実は意外と苦手な方も多いのです。
なので虫が嫌いだから保育士になれない、という事はありませんのでご安心ください。では一体保育士はどのようにして虫と向き合っているのでしょうか?
それは保育士という割り切りがあり、自然と慣れてくるところが一番でしょう。
でもやはり、バッタは触れるけどカマキリは触れない。テントウムシは触れても蝶々は苦手…など個々により感覚は違うので自分の得意分野と不得意分野はそれぞれあります。
また、「先生捕まえて!」と、いう言葉がでない限り自ら無理に虫を捕まえる必要もないので、葉っぱの上にのせた状態で子どもと一緒に見たり、虫かごの中に入れてみるなど、触ることの抵抗はいろいろ工夫ができますね。
虫嫌い軽減~克服例~
見るのはいいけど触るのが苦手という方に関しては間接的な物を使用して虫と関わる事ができますが、虫を見ることすら苦手な方は、虫に慣れていくしかありません。まずは虫を見られるようになるところから始めていきましょう。
~実践例のご紹介~
- テントウムシやダンゴムシ・あおむしなど、小さい子どもたちも怖がらないような虫から慣れていきましょう
- 虫、昆虫図鑑など図鑑を見ながら子どもたちと会話ができるようにしていきましょう。触らなくても大丈夫です。見れるようになるだけでも成長です
- 実際に虫かごで飼ってみる
一度に全部の虫を克服しようとしてもなかなかできる事ではありません。少しでも克服したいという気持ちと実践していくことが大切なのです。少しずつ克服している間に自分が関われる虫の種類などわかってくるでしょう。
虫嫌いな保育士もいると聞いて、安心しますが、実際はやっぱりセミとかカブトムシなどを手で捕まえられる保育士ってかっこよくて憧れますよね。先生達も最初から捕まえられていた訳でもなく、子どもたちと過ごしていく中で、慣れたり培われてきたことでもあるので共に成長する一つの糧でもあります。少しずつ段階を踏んでいき、虫が苦手な子どもにも、安心感をあたえ伝えてあげられるようになることがいいですね。