プールに入りたくない子どもへの促し

2017/05/17

保育園では、乳児から幼児まで水遊び・プール遊びを行います。水に抵抗がない子どもは、すぐにでも遊びはじめ「冷たくて気持ちいい~!」など、楽しむ姿があります。一方、プールに抵抗を感じる、不得意な子どももいます。その原因は様々。顔が濡れるから・寒いからなど、苦手な子どもに対してどの様に接し、促していく方法があるのでしょうか。

プールに入りたくない理由をきいてみよう

まず最初に、なぜプールに入りたくないのかを聞いてみましょう。幼児になると自分で理由をきちんと伝えてくれるので、水遊びは好きだけれど、顔にかかるのが嫌など話をしてくれます。その他理由は様々。

その他理由には…

  • 水が冷たいから入りたくない
  • 目に水が入ったら痛いから怖くて入れない
  • 水着に着替えるのが嫌だ
  • プールはお風呂より広くて深いから怖い
  • お友達に水をかけられるのが嫌だ   など

子どもの話してくれた内容をそれぞれ受け止め、水・プールに対しての恐怖心をどの様にしたら取り除け、少しずつプールに興味を持つようになるのかを考えて促していきましょう。

プール遊びに入る促し方法

子どもの気持ちを受け止めた後は、どの様に進めていくのかがポイントです。
子どもたちの様子を見ながら、言葉がけはもちろんバリエーションを揃えてその子どもにあった促しを行っていきましょう。

・水が冷たいから入りたくない
→最初はプールに入らず、プールサイドでの水遊びから始め、水の温度に慣らしていきましょう。また、浅いプールがあるようであればそのプールでまずは慣らしみんなと同じプールに促しましょう。
・目に水が入ったら痛いから怖くて入れない
→最初はプールに顔をつけず、歩いたり洗濯機などのあそびを行い、プールの中で遊ぶ楽しさを伝えていく。遊んでいるうちに、顔に水がぬれても気にならなくさせ自然と慣れさせていきましょう。
・水着に着替えるのが嫌だ
→着替えができたら「上手にできたね」と、きちんと見ているよという安心感を与え、やる気の気持ちを引き出します。また、見てくれているという安心感から、先生との信頼関係も築いていけるでしょう。
・プールはお風呂より広くて深いから怖い
お風呂はいつも保護者の方と入っおり、不安でプールの中に入れないという事もあるので、手を握ってあげていたり、常に側におり見ているよと子どもに伝え不安感を無くしていきましょう。
・お友達に水をかけられるのが嫌だ
→プールは一人で入るのではなく、みんなと入るため楽しく遊んでいる中で、顔に水がかかってしまったり、遊んでいくうちにかけ合いになったりと遊びだすこともあります。その際にかかった子どもはいい気はせず、プールを嫌がることもあるので、まずはみんなで一緒にプールの中で遊ぶ楽しさを伝えていきましょう。

※「お風呂が怖いからプールも怖くなってしまう」という子どもに対しては、虐待ケースも考えられますので注意をして話しをしたりみてあげましょう。

生活の中で楽しいと思うようなあそびの導入

私たちの生活の中では水はなくては生きていけない大切な存在。
食育ではないですが、お水は大切な物なんだよと、絵本などを通してお話をしてみるものいいですね。

その他、プールサイドに色水の遊びスペースを作ってみたり、泥あそびなどバリエーションを増やし、水遊びの時間を長くとるようにする事で興味を示す遊びをどんどん導入していきましょう!

その際にホースでトンネルをつくったり、シャワーにしてみたりと試し、みんなが怖がらずに楽しく遊んでいる姿をみせる事で、自然と一度やってみようという気持ちが芽生えてきます。

子どもが興味を引くおはじきやビー玉を利用し、小さなたらいに水をはって沈めてみたり、遊びの中からプール遊びの内容に発展していくよう促して行けたらいいですね。
楽しい体験をどんどん増やしていきましょう。

保護者とコミュニケーションをとり協働で行う

プール遊びというのは本来、楽しくて園生活でも一番人気になるくらいの保育の一つ。
確かに保育園のプールは冷たくて入れない…という子もいると思いますが、プールの日は、自分のお気に入りの水着やバスタオルなどウキウキしたものがたくさんあります。

これは保護者の方の協力の下できる事ですね。
子どもが楽しい・うれしいと思うような遊びや言葉掛けを職員同士アイディアを出し合い、普段の遊びの延長でプールの中で楽しめるゲームを考えてみましょう。

また、おうちの方とコミュニケーションをはかり、休みの日に家族やお友達同士でプールに行ってもらったりする事で、保育園のプールとは違う雰囲気を楽しみを味わい克服していくこともあります。

長いようで短いプールの季節を、子ども同士笑顔で遊べるようにしていきましょう。



プールに絶対に入れないといけない!と、一生懸命になりすぎて焦って子どもに押し付けてしまうことが一番危険な事です。子どもが入りたくないと拒んでいるときは焦らず、その子どもにあった水に親しむ遊びの中から、楽しいと思えるきっかけを作れるようにしていきましょう。

転職サポート