普段はニコニコ笑顔を絶やさないイメージの保育士ですが・・・。実際は保育の現場で常にニコニコしていられるわけではありませんよね。理想はそうでありたい。でも、時として厳しい面も必要になる時があります。でも、本当はこれが一番難しかったりします。
怒ると叱るは違う
最近は、「褒めて伸ばしましょう」とよく聞きます。確かにそうなのです。叱られてばかりより、叱ってばかりより、お互いに気持ち良く過ごせます。
でも、実際はそうとばかりも言っていられない・・・。どうしても叱ることが必要になった時、子どもに響く叱り方をしなくては、同じことの繰り返しとなってしまいます。
では、どのような叱り方が効果的なのか?次の事に気を付けてみて下さい。
3つのポイント
- 静かなトーンで話す
- 叱る時の表情を作る
- 内容を絞る
この3つです。保育士が感情に任せて捲し立てるように怒るのは違います。それに、気力も体力も消耗する割に子どもたちには「怖い」という印象を与えるだけで、何も響きません。
- 【静かなトーンで話す】
- ・いつもと違う雰囲気で大切な話をしているのだという空気を作る事が大切
- ・大きな声よりも、静かな声で
- ・一気に話すのではなく、淡々と話す方が効果的で相手にも響く
- 【叱る時の表情を作る】
- ・表情は大切ですが睨むとか怖い顔を作る必要はない
- ・真面目な顔、真剣な眼差しで子どもと向き合う
- 【内容を絞る】
- ・内容が長すぎても子どもの中には入らない
- ・子どもの集中力はそんなに長く持たないので、気が逸れている時に長々と話していても伝わりらない
- ・子どもに伝える前に一度内容・要点を絞り考えさせるように話しをする
-
叱る前に考えること
叱る前に、叱らなくてもいいように子どもたちに伝えることが本当は大切なのです。
トラブルを減らせるよう友だちとの接し方の約束をする、遊び方のルールを確認し合う、話を聞く時の姿勢、いけないことをしてしまった時にはどうするのか?等、普段から子どもたちとこまめに話し合うといいでしょう。
また、先生が決め付けるのではなく、子どもたちで意見を出し合い、自分たちで考えて対策を取る。人から言われたことよりも自分たちで決めた事。これは意外と心に残る物なのです。
保育中、きちんと保育士の話を聞き、よそ見をせず、友だちにちょっかいをかけることもケンカをすることもなく、常に集中してお行儀よく出来る子ども・・・と考えると、むしろ、子どもらしくないですよね。子どもの世界にも色々な事が起こります。感情だってあります。子ども一人ひとりの特徴だって成長過程だって違います。でも、叱るということは子どもにとっても保育士にとってもストレスになることが殆どですよね。「叱る」ことよりも「褒める」ことの方が多いと、お互いの信頼関係もより深くなっていくでしょう。