少し前、「小さいころから保育園に預けるなんて可哀想」なんて声があがる時代もありましたが、最近は、保育園不足が騒がれているくらい選択肢の中に保育園を選ぶ家庭が増えてきました。その背景には、様々な問題が見え隠れしているようにも感じる今日この頃・・・。家庭で教わるべきこともいっぱいあるのに…どうしたら伝わるのでしょう?
保育園に行くとなんでも覚えてきてくれる?
小さな頃から長時間集団で過ごし、初めての歩行も、オムツが外れるのもお箸の持ち方・行儀やマナー、人との関わり方も保育園で学んだという子どももいるのではないでしょうか。
本来、保護者であるお父さん、お母さん、家庭あってこその成長のはずですが・・・。
時々、「保育園で教えてもらっているから大丈夫。」と、家庭で教わるべきことも保育園に任せてしまう保護者もいます。
全て保育園任せにしていると、親と子どもの繋がりにも影響を与えることがある、と成長していく様子を保護者と話す時に、同時に伝えていくことが必要ですね。
子どもの気にかけて欲しい要点を絞って伝える
保育園に預けるには様々な理由があると思いますが、どうしても保育園に預けなくてはならない家庭ばかりではないようです。
近年「長い時間、預けてごめんね」という意識が薄れ、「仕事が忙しいから、色々教える時間なんてない。保育園なら生活習慣など身につけてくれるからいい。」と育児自体丸投げ状態の家庭もあるようです。
家では寝るだけ?子どもは勝手に大きくなるの?保護者がよそ見をしている間に子どもが大きく育つと、育児をしてもしなくても自分が育児をしてきた気持ちになってしまいます。そうなると子どもと親の繋がりが薄くなっても仕方ないのかもしれません。
子どもは親の元でこそ成長するもの。まずは、今伸ばしていきたい子どもの成長ポイントをまとめて保護者の方と共通理解を得ましょう。
例えば、園で力を入れているポイントを具体的に伝えます。
身の回りのことを自分でする・整理整頓を意識して過ごす・食事の時の姿勢や作法など…その後に、家庭でも気にかけてもらうこと、また様子を教えてもうことにより子どもに向ける目線が変わるのではないでしょうか。
そして、家庭でも園でも継続あってこその育ちだということを伝えていくことで、親の意識が変わり、目を子どもに向けていってくれるようになるでしょう。
そのお手伝いが出来るのは、日々子どもと共に過ごし慕われている先生なのです。
保育士は子どもを育てることが仕事ではありません。子どもの育ちのお手伝いをすることが保育士の仕事です。今の保育園に求められていることは、子どもの成長だけでなく英語学習や習い事なども含まれてきているような気がします。保護者と保育士が連携しながら子どもの育ちを考え、保護者の方も共に成長していける環境・援助が必要ですね。その為にも、今しか感じられない喜びがあることを伝える事を理解して頂けるようきちんと伝えていきましょう。