認可保育園と認可外保育園の違い
認可外保育園とは、国が定めた基準を満たしていない保育施設です。無認可保育園と呼ばれることもあります。
しかし、認可基準を満たしていないとは言っても、基準が全くないわけではありません。
認可基準とは別に、「認可外保育施設指導監督基準」という認可外保育園が守るべき基準があります。認可外保育園の基準は認可基準よりも緩く設定されており、その分園の特色を打ち出すことが可能です。
例えば、国の認可基準では子どもの年齢と人数によって保育士人数が決められています。
一方、認可外の基準でも子どもの年齢と人数に対する保育従事者の人数は決められていますが、その内の3分の1が保育士資格を持っていれば運営が可能です。
0歳児は子どもの人数と保育従事者の数が概ね3対1。その内の3分の1が保育士資格保有者であること、という基準があります。
他の年齢においても同じです。英語教育に力を入れた施設を作りたいと考えたならば、保育従事者のうち3分の1を保育資格保有者に。
3分の2を外国人講師にすることも可能であるということですね。
また、認可外保育園は保育時間を長く設定している場合も多くあります。基準が緩いことで、保護者のニーズに答えた開園時間の設定が可能なのです。
ただ、認可外保育園は認可保育園とは違い、国や市町村からの補助が受けられません。
そのため、保護者からの保育料で運営をする必要があります。
また、保護者の収入によって保育料が決まる認可保育園とは違い保育料も一定ですので、認可保育園よりも保育料が高い場合が多くなります。
認可保育園から認可外保育園に転職するメリット
- 自分が理想とする特色の園を選ぶことができる
- 少人数でアットホームな園が多い
- 生活リズムに合わせた働き方が探せる
- 認可保育園よりも給与待遇が良いことも
認可外保育園はさまざまな特色を打ち出しています。英語教育や運動カリキュラムの充実もその1つですね。
自分の特技を活かし、スキルアップを目指すことも可能です。少人数でアットホームな雰囲気をアピールポイントとしている園も多いので、子どもとゆったりと関わることができる園を選ぶこともできます。
また、夜間保育を取り入れている園もありますので、夜に働くことが可能という人にとっては、自分の働きたい時間帯を選べるメリットも。
夜間手当などにより、認可保育園よりも給与アップが望める場合もあります。
認可保育園から認可外保育園に転職するデメリット
- 保育士資格保有者の負担が大きい場合がある
- 園の特色が自分に合っていないと働きづらい
- 認可保育園よりも給与が安い園が多い
- 保育のリズムが作りづらい
認可外保育園は認可保育園と比べて、設置するべき保育士人数が少ないので、資格を持っている保育士への負担が大きくなる場合があります。
特色を前面に打ち出す施設が多いので、自分の理想とする保育との差が大きいと働きづらいと感じることも。給与面では、中には好待遇の設定をしている園もありますが、補助金の支給がない分、低い設定が多く見られます。
また、認可保育園に落ちて認可外保育園を利用する家庭も多いので、認可保育園に受かった段階で退所することも少なくありません。
そのため、園児の入れ替わりが激しく、保育のリズムが作りづらいという面も。新しく入所した子どもとも、すぐに関係が築けるスキルが求められます。