2歳児で取り入れたい指先を使った遊び|楽しみながら脳をきたえよう

2歳児クラスは、言葉や運動能力などが急激に発達する時期です。指先の機能もその1つ。指先に神経を集中させた動作ができるようになったり、食具を器用に使って食事ができるようになっていきます。指先を使うことは脳への良い刺激ともなりますので、遊びの中にも取り入れ発達をサポートしたいですね。2歳児におすすめの、楽しみながら指先をきたえられる活動をご紹介します。

ひも通しで指先の機能と集中力を高める

ひも通しは指先を使ったポピュラーな遊びです。市販のおもちゃもたくさん販売されていますね。穴がたくさん開いた厚紙に順番にひもを通していくものや、1つひとつのパーツに穴が開いていて、ビーズのようにひもに通していくものなど、ひも通しの種類は様々。市販のものでなくても簡単に作ることができます。

特におすすめなのが、ひもを通すことによって1つの作品が出来上がる工夫がされているものです。

  • 猫の顔を厚紙に描き、ひげに当たる部分に左右6個ずつを開ける。穴に紐を通すと猫の顔が完成。
  • ライオンの顔をたてがみなしで描き、顔の周りにたくさん穴を開ける。ひもを後ろ側から通して前に出すことを繰り返すと、たてがみのある顔が完成。

この様に、自分の頑張りで1つの作品が出来上がることで子どもの集中力はより一層高まり、達成感を感じることができますよ。

スプーンを使ってボール移し

指先を使った遊び

2歳児でぜひ習得したいのが、スプーンの鉛筆持ちです。初めは上から握って持ちますが、次の段階では下から握ることを覚えます。そして、箸の前段階として身につけたいのが鉛筆持ち。人差し指と親指だけ開き他の指は握った状態で、人差し指と親指でスプーンの柄を握ります。2歳児クラスですと、「バキューン持ち」と伝えると分かりやすいですよ。子どもにとってはなかなか難しい鉛筆持ちですが、遊びの中に取り入れるとスムーズに習得できます。

用意する物は、スプーンと箱を2つ。フェルトボールなどの直径2cmくらいの小さなボールです。

【遊び方】

  1. いくつかのボールを箱の中に入れる
  2. 鉛筆持ちでスプーンを持つ
  3. ボールを1つずつすくい、もう1つの箱に移す

とても簡単な遊びですが、子どもは夢中になって取り組んでくれます。深い箱ですとボールがすくいづらいので、おままごとのお皿などを代用しても良いですね。落とさないようにボールを移す必要があるので、集中して楽しむことができますよ。

2歳児の後半ではさみに挑戦!

2歳児クラスの後半になったら挑戦したいのが、はさみでの活動です。必ず少人数で、保育士がしっかりとそばに付ける状態で行いましょう。
まずははさみを使う時の約束を伝えます。

  • 人や自分に向けない
  • はさみを振り回さない
  • はさみの刃の部分を持たない
  • はさみを持って歩かない

はさみは一歩間違えると怪我につながります。はさみを使うのは特別なことなのだということを伝え、落ち着いて取り組むことが大切です。

約束事が確認出来たら早速はさみを持ってみましょう。小さいの穴を上に向けて親指を入れ、大きい穴には人差し指と中指を入れます。はさみは必ず自分とは反対方向に向けて動かしてください。
初めてはさみを使うときには、はさみを一回動かせば切ることができる、細長く切った紙がおすすめ。折り紙などの薄い紙ですと、持ったときに安定しないので画用紙が良いですね。はさみから離れたところを反対の手で持ち、はさみを使って画用紙を切ってみましょう。

指先の力が弱いとなかなか動かしづらいですが、繰り返し行ううちに「切る」という感覚がつかめていきます。集中力が途切れてくると怪我につながりますので、一回に取り組む時間が長くならないように注意しましょう。

はさみで切るという活動は、子どもにとってとても魅力的です。楽しみながら指先の力を鍛えることができますので、落ち着いて取り組める環境を作って取り入れてみてくださいね。

2歳児クラスになると、集中して取り組める時間が長くなります。指先を使った遊びは、そんな子どもたちの発達に最適です。また、遊び方やルールを理解して遊ぶという経験にもなりますので、まずは子どもたちに説明をして保育士が実際にやって見せる。それから活動に入るという段階を踏むと、より良い活動となりますよ。脳へも良い影響を及ぼす指先を使った遊び。ぜひ楽しみながら取り入れてみてくださいね。