しかし、それでも持ち物への名前は絶対です。小さな子ども達ですのでまだ自分の持ち物を把握できません。保育士も1人ひとりの持ち物を把握するのは不可能…その結果、物がなくなりクレームや保護者との信頼関係が崩れるという事態に発展する可能性もあるからです。
なので、保育士は名前の記入を何度でも保護者にお願いします。ただ中には、何度頼んでも名前を書いてくれないという保護者がいることも事実。
そんな時にどのように対応すれば良いのか、具体的な方法をご紹介します。
まずは名前を書かなければならない理由をしっかりと説明しましょう
保護者の中には、どうして名前を書かないといけないの?サイズアウトをしたら誰かにあげたり売りたいから名前を書きたくないと思っている方もいます。
もちろん入園説明会などでは、名前を書く理由を説明していると思いますが、それでも納得していない場合もあるのです。
そのため、何度頼んでも名前を書いて来てくれないという時には、名前を書いてもらう理由を具体的に伝える必要があります。
- 保育士が全ての持ち物を把握することが難しいこと
- 同じ洋服やオムツ、靴を使っているお友達もいるので、分からなくなってしまう可能性があること
- (1歳児以降の場合)保育の一環として子どもが自分で洋服や靴を入れるという活動を取り入れ、後から保育士が確認をしているため、名前がないと確認ができず活動に支障があること
など、名前がないことで保育中にどんなことが困るのかを具体的に伝えると良いでしょう。特に、子どもの活動に必要だということを強調すると納得してくれる場合が多いです。
我が子の活動に支障があるということが、保護者にとっては1番響く言葉なのでしょうね。
口頭だけではなく連絡帳にも記入をしておく
名前の記入は降園時に口頭でお願いすることが多いと思いますが、それだけではなく必ず連絡帳にも書くようにしましょう。 伝えられた時には、書かなければと思っていても家に帰ると忘れてしまうという場合が多いからです。連絡帳に書いておくと、自宅で連絡帳を読んだ時に思い出すことができるので、書いてくれる可能性が上がります。
降園時に油性ペンを用意しておく
それでも名前を書いて来てくれないという場合には、降園時に油性ペンを用意しておいてその場で書いてもらいましょう。 名前を書くことには納得していても、帰宅すると忙しくてつい忘れてしまうという方もいます。
そんな方にとっては、降園時に名前を書かせてもらえることは助かります。中には、「洋服に直に書きたくないので…」と断る保護者の方もいますので、無理強いはせずネームタグの使用を勧めましょう。
保育園で記名をしても良いか確認をする
お家からの持ち物は園児の私物なので、本来ならば保育士が記名をすることは避けたいのですが、汚れ物袋やオムツなど使い捨ての物は、保育園で名前を書いても良いか確認が取れれば、書いてしまう場合もあります。
特にオムツは同じ種類を使っている子どもが多いので、登園時に名前を確認して、書いていない場合には名前を書いても良いか確認ができると良いですね。
しかし、この時に気を付けなければいけない点が1つ。保護者が保育園で名前を書いてもらって当たり前と思わないようにしましょう。オムツなどは枚数が多いので、保育園で書いてくれた方が保護者は助かります。ただ、大変なのはどのご家庭も同じですし、記名に保育士の手が取られることで、保育に支障が出る可能性もあります。
保育園で名前を書く場合にも、「次からはご家庭でお願いします」という一言を必ず伝えるようにしましょう。
段階を踏んで対応することで、「突然、その場で名前を書くように言われた」という保護者の不満にもつながりにくくなります。
保護者対応はデリケートな部分ですが、子どもの大切な持ち物がなくなるという事態を防ぐためにも、徹底していきたいですね。