パートの存在
保育士の働き方の1つであるパート勤務。保育の中で忙しい時間帯や早朝や夕方の保育を担当する保育士として、なくてはならない人材です。
また、子育てや家庭の事情でフルタイムで働くことは難しいけれど、短時間であれば働けるというキャリアのある保育士も多く、現場で働く正規保育士にとって頼りになる存在でもあります。
パート保育士の時給の平均は?
パート保育士の平均時給は、2015年にやっと1,000円台になり、2016年には1,048円となりました。この時給を低く感じるでしょうか?それとも意外と高いと感じるでしょうか?
この平均時給はあくまでも、全ての都道府県を含めた平均です。
各都道府県の最低賃金が違うことと同じように、パート保育士の平均時給も各都道府県によって大きく差があります。
求人票を見ていると、パート保育士の時給が800円台という求人が多い地域もあれば、全国平均時給よりも大分高い、時給1200円という時給を目にする地域もあります。
勤務先を選ぶ条件
正規保育士と違う面は、交通費の額と通える範囲です。パート保育士でも交通費が支給される勤務先は多いですが、正規職員で働く場合よりも支給額の上限が低いことがあります。また、家庭の事情により長時間働けない人がパート保育士として働くことが多いので、隣接した県の方が時給が高いからと言って、通勤時間をかけて通うことは難しいのです。
そのため、パート保育士は時給が低かったとしても近隣の保育園で働くことが多くなります。しかし、自分が通える範囲内のパート保育士の平均時給を知っておくことで、より良い待遇の保育園を選ぶことは可能です。額としては少しの違いかもしれませんが、日々の積み重ねは大きな収入の違いとなります。
パート保育士として働く時にも、園の雰囲気や通勤時間に加えて、パート保育士の平均時給に出来るだけ近い、もしくはもっと良い時給の保育園をみてもいいですね。
都道府県の最低賃金との比較で見えてくること
2000年に入りずっと900円台であった、パート保育士の平均時給。1000円台になったことで大分上がったと感じる方もいると思います。しかし、都道府県の最低賃金を見ていくとその感じ方は変わります。
この「賃金構造基本統計表」によると、都道府県の最賃加重平均(都道府県の最低賃金の平均)は2002年には664円でしたが、2016年には823円と159円上がっています。
一方、2002年に954円であったパート保育士の平均時給は、2016年には1,048円。94円しか上がっていないのです。
その結果、都道府県の最低賃金の平均とパート保育士の平均時給は年々近くなっています。この結果を見ると、パート保育士の待遇が他の職種に比べて改善されていない様に感じざるを得ません。
パート保育士は専門職!
保育園でパート勤務をする方法は2つあります。1つは、保育士資格を持たずに保育補助として働く方法。そしてもう1つが、保育士資格を持ち保育士として働く方法です。
パート保育士の必要性
保育士資格を持つパート保育士は、時間や仕事内容では正規保育士と異なる面がありますが、保育士の1人として数えられる専門職であるということは同じです。
2015年の国勢調査によると、保育士雇用者の中で、正規雇用者は32万3,200人(58パーセント)。非正規雇用者(パート保育士)は23万4,100人(42パーセント)となっています。この統計からも、パート保育士なしでは保育園は運営できないと言っても過言ではないでしょう。
保育士不足が問題となっている昨今では、正規保育士だけではなく、パート保育士の時給を始めとする待遇にも目を向け改善することで、保育士資格を持った人がもう1度パート保育士として現場に復帰したいと思える環境を作る必要が見えてきますね。
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