ミルクは乳児期の子どもにとって大切な栄養源です。そして、ミルクの飲み具合は体調不良を自分で訴えることのできない赤ちゃんの健康のバロメーターでもあります。赤ちゃんがミルクを飲まない時に考えられる原因と、ミルクを飲んでくれる方法をご紹介します。
赤ちゃんがミルクを飲まない原因
ミルクを飲まない原因にはいくつかあります。
まずは、ミルクの味や温度、哺乳瓶の感触を好まない場合。自宅で母乳のみを飲んでいる赤ちゃんは、保育園でミルクの授乳時にほとんどがこの理由でミルクを飲みたがりません。また、自宅でミルクを飲んでいても温度や角度が自宅と異なる場合は飲まないときもあります。
次に多いのが、保育園の場所や保育士に慣れていない場合。ミルク自体を嫌がる訳ではないけれど、泣いてしまってミルクを受け入れないということもあります。人見知りが始まっている赤ちゃんに多く、遊びを通して保育士や保育室に慣れてくれるうちに飲んでくれる様になります。
そして、体調不良の時です。いつもは、保育園でも自宅でもミルクを飲んでいるのに、今日は飲みたがらない。ぐったりとして泣き声にも活気がないという場合には、体調不良で食欲が落ちている可能性があります。脱水症状に陥ることもありますので、熱がなかったとしても保護者に連絡をしてはやめの迎えに来てもらうなど対応をしましょう。
ミルクの味や温度、哺乳瓶を変えてみる
保育園でミルクを飲まない場合には、冷凍母乳を試してみることも1つの方法です。ミルクの味を好まない場合には冷凍母乳に変える事で飲んでくれる場合もあります。しかし、冷凍母乳の為の搾乳はお母さんの負担となる為、保育士からお願いをすることは出来ません。あくまでも1つの方法として、提案する程度に留めましょう。
保育園でできる対応としては、ミルクの温度や哺乳瓶を変える方法があります。ミルクの好みは少し熱めが好きな赤ちゃんもいれば、ぬるめが好きな赤ちゃんもいます。夏の暑い季節にはぬるめの方が良い場合もありますので、室温によっても調節してみましょう。
また、哺乳瓶にも様々な種類があります。基本的には自宅で使用しているものをおすすめしますが、母乳を飲んでいる場合には母乳の感触や形に似た哺乳瓶もありますので、試してみてください。
授乳の姿勢や授乳方法を変える
ミルクや哺乳瓶を変えても飲まない場合には、授乳の姿勢や授乳方法を変えてみましょう。特に哺乳瓶の角度には赤ちゃんは敏感です。空気が入らない様に乳首の部分をミルクで満たすことは前提ですが、哺乳瓶を上向きや下向き加減にしてみたり口の横の方から乳首を入れてみることで、吸ってくれる場合もあります。
また、保育士が緊張をしていると赤ちゃんにも伝わります。ゆったりとした気持ちで少し身体が揺れる様な感覚で飲ませてあげることも良いでしょう。
それでも、ミルクを飲まない時の最終手段はコップと離乳食用のスプーンです。基本的には離乳食が始まっている赤ちゃんにおすすめの方法ですが、始まっていなくてもスプーンからの方が飲んでくれる場合もあります。
方法としては離乳食用の浅いスプーンにミルクを掬い、赤ちゃんの下唇にあてます。赤ちゃんが自分でミルクを口に取り込むのを待ちましょう。絶対に無理には入れないでくださいね。この飲み方でミルクの味に慣れ、徐々に哺乳瓶で飲めるようになる赤ちゃんもいます。
赤ちゃんがミルクを飲まない原因は1つではありません。まずは体調不良ではないということを確認し、その上で赤ちゃんが好む方法を探してみてください。一生懸命になりすぎてしまうと赤ちゃんにも伝わりますので、ゆったりとした気持ちで授乳をしてあげられると良いですね。